2022.11.11 諺集に見るわが人生(137)
今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「か行」の「き」から始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
「杞憂」無用の心配をすること。取り越し苦労。▷紀=現在の河南省にあった小国の名。
(補説)中国。周の時代、杞の国に、天が落ち地が崩れて身の置き所がなくなるのではないかと心配し、夜も寝られず、食事もろくに食べられない者がいたという寓話による。
私も最近はヨタヨタあるきなので、自転車や車にぶつけられるのではないかとオドオドして歩くようになってしまった。このオドオドは杞憂だろうか。中国の故事とはそれこそ天と地ほどの違いがあるが。さすがに中国はデカイ。
「急行に善歩無し」急げば歩調が乱れるように、急いでした仕事は出来ばえが良くないと言う例えに使う。中国の数百年前の学者で、翟 灏(てきこう)の名言でこの後に「促柱(そくちゅう)に和声少なし(弦の調子が早い時には、調和した音声は少ない)」と続く。
(類義)急いては事を仕損じる。こちらは『 江戸いろはかるた 』の一つなどで誰でも知ることわざだろう。ほかにも「急がば回れ」とか「 待てば海路の日和あり」などがある。
私もそそっかしいので、ろくに考えもせずに事を決めて失敗したことなど多く経験した。
「九死に一生を得る」助かると思えない状態から、奇跡的に助かり生き延びること。助かる見込みが十分の一という命を、かろうじて得る意から「万死に一生を得る」「九死一生」ともいう。次のような状態が考えられる。
・危険な状況の中で偶然にも助かり生き延びること
特に病院のERではそういう患者が命を救われている。私の胸の傷跡もその名残。
「窮すれば通ず」最悪の事態に陥ってどうにもならなくなると、かえって活路が開けるものである。『易経・繋辞伝・下』に「困は、窮して通ず(占いで困の掛は、行き詰まっても必ず切り抜けることができる)」とある。
(原文)窮則変、変則通、通則久。窮すれば即ち変ず、変ずれば即ち通ず、通ずれば即ち久し。
(意味)あらゆるものは絶えず変化していき、事態がどん詰まりの状態まで進むと、そこで必ず情勢の変化がおこり、そこからまた新しい展開が始まる、変化することで「通じ」、「久し」となる。という。
ただし「「器を身に蔵し、時を待ちて動く」と釘を刺してる。 次回に続く。
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