2022.11.19 諺集に見るわが人生(139)
今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「か行」の「き」から始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
「笈を負う(きゅうをおう)」勉学のため郷里を出て遠い土地に出かけること。遊学すること(「史記」蘇秦伝から。本箱を背負って旅する意)
「笈(訓読おい)」は「負い」と同義。書籍、経巻、仏具、衣服、食器などを入れて背負って歩く道具。現在の背嚢(はいのう)、ランドセル、リュックサックのようなもの。
私は地元から夜間専門の短大に通った。3年制だった。
「今日あって明日ない身」人の世の無常をいう言葉。人はいつどのようなことになるか知れたものではないというたとえ。
齢84歳こうしたことが身近な年ごろになった。
「胸襟を開く(きょうきんをひらく)」隠し立てがなく本音を打ち明ける事。要するに気を遣わないでいられる関係で、本音を言い合える昔からの友人や気を許した同僚といったところ。よく政治の世界では両首脳は胸襟を開いて、打ち合わせに臨むとかいった内容が記事になるが、これは嘘っぱちであることは誰でも知っていることだ。
「行住坐臥」仏行くことと止まること,坐すわることと横になること,の四つの動作。日常の立ち居振る舞い。四威儀(しいぎ)。
「四威儀」は仏教用語。 (1) 行,住,坐,臥の4種の起居動作。 (2) またそれに関して出家修行者の守るべき戒律として定められたもの。『菩薩善戒経』に説かれている。
禅宗では日常生活のすべてが修行であり、特に規律と作法に則った行動を重んじている。
これはなかなか難しいことで、だからこそ僧は修行する。普通の大人だと、ふだんの行動に恥じることのない人は少ない。
「共存共栄 (きょうぞんきょうえい)」二つ以上のものが敵対することなく、互いに助け合って栄えていくこと。
「共存」は二つ以上のものが敵対することなく、生存したり存在したりすること。「共栄」はともに栄えること。「存」は「そん」とも読む。子どもの頃この言葉をよく聞かされた。いわば「向こう三軒両隣」という仕組みでこれを実現させていた。「あたしのものはあなたのもの」だから子どもの頃は他人の家でチャッカリ昼飯を食っていた。今では想像できない自由がそこにはあった。 次回に続く。
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