日常細事2022pre


kiji


2022.7.23 諺集に見るわが人生(105)
 今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「か行」の「か」から始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
 「神の神倉(ほくら)も梯(はしだて)のままに」高く近寄りがたい所でも、はしごをかければのぼれるの意から。どんなに困難なことでも、適切な手段を用いれば成し遂げることができるということ。
 出典は日本書紀(720)垂仁八七年二月(北野本訓)「『神庫(ほくら)高しと雖も、我能く神庫の為に梯(はし)を造(た)てむ。豈庫(ほくら)に登るに煩(わつらひ)あらむや』といふ。〈略〉神之神庫随レ樹レ梯之(かみのほくらモハシダテノママニ)といふは、此は其の縁なり」
 ほとんど見たこともないことわざで原文も難解である。小説などで使うのかも知れない。
 「神は見通し」神様は人々のどんなに小さい行為でも見抜いているので誤魔化すことはできないということ。このことわざには類句が多く「神仏は見通し/天道様はお見通し/天に眼/天の配剤/天は見通し/天網恢恢疎にして漏らさず」神の目を盗むなど恐れ多いことだ。
 「亀の甲より年の劫」亀は万年生きると言われており、それに比べれば人生の八十年程度は短く感じるとしても、年長者の経験から身につけた知恵や技術は貴ぶべきだという意味。
 本来は、「亀の甲より年の劫」と書く。「劫」は、きわめて長い時間。「甲」は、甲羅のことで、「甲」と「劫」の同音をかけてできたことわざ。
 誰でも知っていることわざで、私なども80歳を過ぎているので、年の功を身に着けてもいいはずなのだが、いまだ未熟者である。
 「鴨が葱を背負って来る」自分にとってうまいことが重なり、好都合であること を意味することわざ。 略して、「鴨葱」と表現することも多い。 自分が何かをする際に利用しようとしてたものが、さらに利用できるものを持ってくるというような非常に好都合な状況を指して言うことが多い。 お人好しが、自分にとって利益となる物や話を持ってきてくれるようなケースが典型的例である。
 もともと「鴨」という言葉には騙しやすい人、利用しやすい人という意味がある。 実際に、詐欺師などが、詐欺に騙されやすい人を「鴨 (カモ)」と呼んでいる。 騙しやすい人を騙すことを「鴨 (カモ)る」とも言う。
 公営ギャンブルやパチンコさらには宝くじも殆どの人はカモになる。IRの誘致なども「鴨葱」の下心が透けて見える。 次回に続く。



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