2022.8.31 諺集に見るわが人生(116)
今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「か行」の「か」から始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
「勘定合って銭足らず」 帳簿上では収支の計算が合って儲かっているはずなのに、手元の現金を数えてみると足りないことから、理論と実際とはなかなか一致しないということ。会社の経営上のことなので、自分の細やかな小遣い勘定には当てはまらない。
「感心上手の行い下手」他人の言ったことや、やったことに対して、非常に感心(深く心が動き良いことだと思うこと)を示し、同じ意見であると言っているのに、 まったく、それを実行しようとしないことを言っている。また、そのような人のことも意味している。 このことわざは、柴田鳩翁という心学者の話の中の言葉のようだ(心学=「しんがく」と読み、江戸時代、神道と儒教と仏教を1つにして、わかりやすい言葉で説いた庶民教育の1つ) 。
感心と関心とは同音異義語だが、意味が違う。まずは「感心」とはどういう意味かというと感動するという意味がある。その他にも、褒められる態度や行動の時も「感心」は使われる。まれに皮肉の意味でも「感心」を使う。使い分けが大切。
「では関心」の意味だが、「関」は、関わるや、つながりを持つという意味で、「心」は、こころのことである。漢字の意味そのままで、分かりやすく言うと、「関心」は「興味」ということで、より詳しく知ろうとするのを「関心」という。
ゴロのいいことわざだがあまり耳にしない。少し理解しにくい言葉の使い方のせいだろう。
「韓信の股くぐり」韓信が若い頃,町で無頼の青年に辱められ相手の股をくぐったが,のちに大をなしたという故事。大志のある者は目前の小事には忍耐して争わないというたとえ。「史記―淮わい陰いん侯こう伝」に見える、漢王朝の創業に大きな功績を挙げた将軍、韓信のエピソードから。
韓信にまつわる話から生まれた故事成語としては、ほかに「背水の陣」「敗軍の将は兵を語らず」「千慮の一失」「金石の交わり」などもある。若い時はとかく自我が強く、忍耐に欠けるものだ。範とすべきことわざと言えよう。 次回に続く。
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