2022.9.28 諺集に見るわが人生(124)
今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「か行」の「き」から始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
「奇貨居くべし(きかおくべし)」与えられた機会を逃さない。「奇貨」は珍しい品物。掘り出し物の意味。「居(お)く」は、この句では手元にとどめておく、買い入れておくということ。「……を幸いとして」「……を利用して」の意味にも用いる。
原文日本語読み:子楚、秦の為に、趙に質子(ちし)たり。秦数(しばしば)趙を攻む。趙甚だしくは子楚を礼せず。子楚は秦の諸庶孼孫(げっそん)にして諸侯に質(ち)たり。車乗進用饒(ゆた)かならず。居処困(くる)しみ、意を得ず。呂不韋(りょふい)邯鄲(かんたん)に賈(こ)し、見てこれを憐(あわ)れんで曰(いわ)く、これ奇貨なり、居(お)くべし、と。
長い人生においては、こういう機会にしばしば巡り合う。そのチャンスを生かすも逸するも、その人の普段の心がけ次第である。
「気が置けない」気のおけない、他人行儀な距離感がなく、ことさらに気を遣ったり 気兼ねしたりする必要がないほどに親密であるさま(つまり、とても 親密な間柄であるさまを意味する表現 。一般的には「 気が置けないの言い方で用いられることの方が多い。親しい間柄であるという意味で「 気が置ける 」という言い方は誤用 。また、「 気が置けない」を油断ならない、打ち解けがたいといった意味で使う言い方も誤用。
気の置けない仲間が側にいるということは幸せなことだ。
「気が利きすぎて間が抜ける」注意が行き届き過ぎると、かえって手落ちのところが生じやすい。 あまり気が利き過ぎると不注意なことが起こりがちであるから、心せよというたとえ。
使用法:「おい、いくら冷えたビールがいいと言ったからって、凍っちゃってるぜ、これ」「すぐ冷やそうと思って冷凍庫に入れたの」「そういうのを気が利いて間が抜けるっていうんだ」
どこにでもよくありそうな話である。 次回に続く。
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