2023.10.11 諺集に見るわが人生(222)
今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「さ行」の「さから始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
「才余りありて識足らず(さいあまりありてしきたらず) 」
才気はあり過ぎるほどであるが、見識が不足していること。 才気と見識との調和が必要であることをいったことば。 「識」物事の道理を正しく見分けて知ること。
(出典)「蘇軾そしょく賈誼論かぎろん」北宋の詩人蘇軾が、前漢の学者・政治家の賈誼を批判した言葉で、出典「志大にして量小なり。才余り有りて識足らざるなり」とある。
(例文)勉強だけをさせて育てると、才余りありて識足らずという偏った大人になる。
頭は良くていい大学を出ていても非常識な人はいるもんだ。
「斎戒沐浴(さいかいもくよく)」
神仏に祈ったり神聖な仕事に従事するのに先立ち,飲食や行動を慎み,水を浴びて心身を清めること。▽「斎戒」は物忌みをすること。神をまつるときなどに、心身を清め汚れを去ること。「沐浴」は髪やからだを洗い清めること。
(出典)『孟子もうし』離婁りろう下
(例文)資格取得のための大切な試験の前には、斎戒沐浴の気持ちで心を落ち着かせることが大切だ。
確かに何か新しいことを始めるにあたって、このような儀式めいた真似事をした経験はある。
「歳寒の松柏(さいかんのしょうはく」逆境や苦難の時にあっても、志や節操を失わないこと。冬の厳しい寒さにも、松や柏が緑の葉をつけているという意から。
(出典)『論語』子罕(しかん)の「歳寒然後、知二松柏後凋一也(季節が寒くなってくると、そのとき初めて、常緑樹がなかなか枯れないことがわかる)」による。
(類語)松柏之操(しょうはくのみさお) 疾風勁草(しっぷうけいそう)
(使用例)松は四季を通じていつも緑の色を湛たたえた常磐ときわ木ぎで、それが雪中にあってもなお青々として凋しぼまず、いわゆる松柏後こう凋ちょうの姿を保っている「牧野富太郎*植物記(1943)」 次回に続く。
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