2023.10.14 諺集に見るわが人生(223)
今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「さ行」の「さから始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
「細工は流流仕上げを御覧じろ(さいくはりゅうりゅうしあげをごろうじろ)」仕事のやり方は色々なのだから、途中でとやかく言わないで出来あがりを見てから批判して欲しいということ。「細工」とは、手先を使った細かい作業でものを作ること。
「流々」は、それぞれの流儀や流派の意味から転じて、物事には個々のやり方・方法があるものだということ。
(例文)家を建てているところに施主が、毎日顔を出し口も出すので、思わず細工は流流仕上げを御覧じろといってしまった。
このことわざなどは長い割に良く知られているもののひとつだ。
「歳月人を待たず」時は人の都合などお構いなしに過ぎていき、とどまることがないものだという意味。また、人はすぐに老いてしまうのだから、二度とない時間を無駄にしないで努力に励めという戒めの意味も含んでいる。時には思い切って行動すべきであるという教訓としても使われることがある。
(出典)陶潜の『雑詩』に「盛年重ねて来たらず、一日再びあしたなり難し、時に及んで当に勉励すべし、歳月人を待たず(若い時は二度と来ない、一日に朝は二度とない、時を逃さず一瞬を大切にして勉学に励めよ)」とある。
(例文)若い頃は気に留めなかったが、年を取るにつれ、歳月人を待たずと感じることが多くなるものだ。
齢を重ねるごとに一日が短く感じられる。年中昼寝しているせいか。
「財少なければ悲しみ少なし」金持ちでなくても、気楽である方がよいことをいう。 財産が多いといろいろな問題や心配事がおき、それによって苦しみや悲しみが乗じるが、財産が少なければ、そのようなこにとわずらわされることがないからである。貧乏人がこういうと負け惜しみにしか聞こえない。
逆に「財部軽いと心が重い」のほうが貧乏人に相応しいことわざだ。 次回に続く。
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