2023.10.26 諺集に見るわが人生(226)
今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「さ行」の「さから始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
「先立つものは金」何をするにも、まず必要なものは金であるということ。資金がなければ、どんな仕事も始められないということ。人が生きている以上、何をするにも金が必要でそれが現実であると説いている。
このことわざは、受け取り方によっては悲観しているとも取れるが、現実社会を前向きに捉えているとも解釈可能である。また、だからこそお金を大事にしなさい、節約をしなさいとも感じ取れる。
(類義)人間万事金の世の中
ごもっとも。
「鷺と烏」「烏鷺(うろ)」とは、鳥の種類である「カラス」と「サギ」のこと。
黒色と白色は、囲碁の碁石の色を表しています。つまり、「烏鷺の争い」は、囲碁の勝負のこと。
転じて「物事の正邪(せいじゃ)や善悪、是非をはっきりさせる」たとえ。
(補山家集(12C後)下「合はせばやさぎとからすと碁を打たば答志(たうし)菅島(すがじま)黒白の浜」説)
AI囲碁を持っているが、強くて初段に挑戦しても負けてばかりなので、つまらなく止めてしまった。
「先んずれば人を制す」人よりも先にものごとを行えば、有利な立場に立つことができる、という教え。
(由来) 「史記―項羽紀」に載せる、殷(いん)通とうという人物のことば。紀元前二世紀の終わり、秦王朝に対する反乱が各地で勃発したとき、地方長官をしていた殷通は、自分も反乱を起こそうと考えて、地元の実力者の項V(こうりょう)に相談を持ちかけました。「先んずれば即すなわち人を制す、後おくるれば則すなわち人の制する所と為なる(先手を取れば相手を抑え込むことができるし、後手に回れば相手に抑え込まれることになる)」とは、そのときのことば。早く決起しないと、有利に戦いを進められないと判断したのだった。
(類義)「先手必勝」「早い者勝ち」といった慣用句と、同じ意味を表す。今の時代にもかなう現実的なことわざだ。 次回に続く。
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