2023.11.23 諺集に見るわが人生(233)
今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「さ行」の「さから始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
「五月の鯉の吹き流し(さつきのこいのふきながし)」「吹き流し」は鯉のぼりのことを指しており、鯉のぼりの中は空洞で風が吹き抜けることから口が悪くても中身はさっぱりしていてわだかまりのないことを表す。またそこから転じて口先だけで胆力のないことを表現するときにも用いられることわざ。
(語源・由来)「江戸っ子は五月の鯉の吹き流し、口先ばかりではらわたは無し」という川柳から出た言葉で、口は悪いが悪気など全くなく、単純で淡白な気質をいったもの。
(使い方)彼はいつも威勢よく意見を述べるが五月の鯉の吹き流しで気持ちが弱いためいざというとき頼りにならない。
私はどちらかと言うと引っ込み思案の方なので、このことわざにあるような人に羨望する気持ちがある。
「鯖を読む(さばをよむ)」は数字をごまかす意味として江戸時代から使われている語。
その語源は、サバは傷みやすい魚で、数も多かったため早口で数えられ、実際の数と合わないことから、いい加減に数を数えることを「サバを読む」と言うようになり、数や歳をごまかす意味に転じたとする説が定説となっている。
その他、サバを読むの語源には、小魚を早口で数えることをいう「魚市読み(いさばよみ)」から転じたとする説。
魚のサバの語源には、数の多いことを意味する「さは」から転じたとする説があることから、「サバを読む」も同源とする説がある。
(類語)ごまかす/ちょろまかす/詐称する/でたらめを言う/嘘をつく/目をくらます/水増しする/上げ底する
(例文)お母さんは年齢をきかれると、本当は四十歳なのに、三十五歳だと鯖を読んだ。
今国会が開かれているが、予算と支出が大きく食い違い、支出が大きく予算を上回っている事例が多い。予算は「鯖を読んで」高めに設定しておけば、後になって整合されることになるのではないか、積算根拠が難しくて実際よりはるかに低い予算になっているのではないか。 次回に続く。
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