2023.7.11 諺集に見るわが人生(199)
今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「か行」の「こ」から始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
「甲論乙駁(こうろんおつばく)」互いにあれこれ主張して議論がまとまらないこと。甲の人が論ずると、乙の人がそれに反対するというように議論がいろいろと出る意から。
「甲論乙駁」の「甲」と「乙」は、ある人とまたある人ということ、「論」は論じること。また、「駁」は反論することで「反駁」ということもあるが、もとは「不順なものが入り交じる」という意味から来ている。
(例文)全員が妥協せずにそれぞれの考え方を主張していたので、激しい甲論乙駁となった。
(説明)人が複数集まって何かをしたり決めたりするとなると、たいてい妥協する部分が出てくるのだが、誰も譲らないと議論はいつまでも終わらないということもあるという話。
「呉越同舟(ごえつどうしゅう)」敵対していたり、仲が悪いもの同士が同じ場所や境遇にいること、またその者同士が反目しながらも、当面の難局を切り抜けるために協力し合うこと。「呉越」とは昔の中国にあった「呉」と「越」という2つの国のことを指し、「同舟」とは同じ船を意味する。
(出典)孫氏「「呉の人と越の人は互いに憎み合っているが、偶然にも同じ船に乗り合わせてしまい、川を渡る間、嵐にあって助け合う様子は、まるで左右の手のようであった」と記されている。たまたま同じ船に乗り合わせてしまい、激しい嵐の中、船が転覆すれば命の保証はなく、彼らは敵同士とは思えない団結力を発揮し、無事川を渡ることが出来た。この故事から、たとえ犬猿の中でも互いの利害が一致すれば協力することを「呉越同舟」と表現するようになった。
(使用例)・犬猿の仲だったあの2人が呉越同舟でこの難局を乗り越えようとしている。
・離婚の危機にある夫婦には難病をかかえた子供がいるため、当面呉越同舟の関係にある。 次回に続く。
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