2023.8.11 諺集に見るわが人生(207)
今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「か行」の「こ」から始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
「後生大事(ごしょうだいじ)」一生懸命物事にはげむことや、非常に物事を大切にすることを表す四字熟語。 「後生大事」の語源 「後生大事」の「後生」は仏教の言葉で死んだ後の世界、つまり「来世」を表し、「大事」は「大切にすること」を表す。 「後生大事」は元々、「来世を幸せに生きるには、一心不乱に仏道にはげむことが大事である」という仏教の教えを説いた言葉。
(例文)娘はそのぬいぐるみを小さいときからずっと後生大事に持ち歩いている。
「後生願いの六性悪(ごしょうねがいのろくしょうあく)」来世の幸福を願う者は、善行を積むべきであるのに、実際には陰険な行いをする者があるということ。 「六性悪」は後生と語呂を合わせて六情(喜・怒・哀・楽・愛・悪の六種の情)にかけたもの。
(例文)隣人を愛せよというキリスト教徒なのに、他国に攻撃を仕掛けた。あの大統領は後生願いの六性悪だな。
このことわざには続きがあり「後生は徳の余り・信心は徳の余り・信心も欲から」とある。
後生は徳の余り = 生活にゆとりがあって初めて、来世(後生)での幸せを祈ることができるということ。(生活に追われていては、来世(後生)のことまで考える暇がないということ。)
信心は徳の余り = 生活にゆとりがあって初めて、信心を持つゆとりが生まれるということ。
信心も欲から = 信心も、結局のところは、よい御利益(ごりやく)を望む『欲』から生まれるものだということ。
ゆとりがないと善行も行えないということか。
「胡椒の丸呑み(こしょうのまるのみ)」胡椒の味は、かまずに丸呑みしただけではわからないところから、表面だけを見て、真の意味を理解しないことのたとえ。
胡椒と言えば家庭で使われることが多いスパイスだが、ことわざや慣用句としてはあまり有名ではない。胡椒の実を丸のみしたとしても、胡椒特有のあの辛味を感じることはない。砕いてこそ、胡椒の特徴である辛味を感じるわけで、そのような胡椒の特徴を引き合いに出しているのが「胡椒の丸のみ」である。 次回に続く。
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