2023.9.14 諺集に見るわが人生(215)
今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「か行」の「こ」から始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
「子は三界の首枷(こはさんがいのくびかせ)」親にとって子は、いくつになっても、どこへ行っても気にかかる存在で、一生自由を束縛されるものであることのたとえ。
(注釈)
「三界」とは、仏教でいう過去・現在・未来のこと。
「首枷」とは、罪人の首にはめて自由を奪う刑具の一種。
子を首枷にたとえて、親が抱く子への愛情が深いからこそ、子のために自由を奪われるということ。
『江戸いろはかるた』の一つ。
江戸時代は子だくさんだったろうから、首枷の締め付けは相当なものだったろう。現代においておやである。
「鼓腹撃壌(こふくげきじょう)」善い政治が行われ、人民が平和で不満のない生活を楽しむ様子。または、世の中が平和なことのたとえ。
「鼓腹」は食べるものが十分にあり、満腹になった腹を楽器のように打ち鳴らすこと。腹鼓のことか。
「壌」は土や地面のことで、「撃壌」は地面をたたいて拍子をとること。
古代中国の聖天使尭帝は、世の中がうまく治まっているか気になり町の様子を見に行った。
そこで、一人の老人が満腹になった腹を打ち鳴らし、地面を踏んで拍子をとりながら「世の中は平和で天子はいてもいなくても変わらない」という意味の歌を歌っていた。
それを聞いた尭帝は、人民が政治を行うものの力を意識すること
なく、満ち足りた生活が出来ていることが分かり安心したという故事(『十八史略』「五帝」)から。
はじめて見る四字熟語だが、字面が恐いので物騒な内容を空想したが、全く違って理想郷のことだった。
「小舟の宵ごしらえ」手回しがよすぎることで、大げさすぎることのたとえ。 すぐにでも船出のできる小さな舟が、前の晩から船出の用意をするという意味から。
(例文)私がお茶を飲むと思って用意してくれてたの?でも、用意が早すぎてぬるくなっているね。これぞ小舟の宵ごしらえというやつだ。 次回に続く。
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