2023.2.16 諺集に見るわが人生(160)
今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「か行」の「く」から始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
「狗尾続貂(くびぞくちょう)」劣った者がすぐれた者のあとを続けるたとえ。すぐれた者に粗悪な者が続くたとえ。もと官爵をみだりに出すのをののしる語。犬のしっぽをてんの代わりにして続ける意から。
また、他人がやり残した仕事を引き継ぐことを謙遜していうことば。
▽「狗」は犬。「貂」はてん。イタチ科の獣。毛皮が珍重され、高官はてんの尾で飾った冠をつけた。「狗」は「こう」とも読む。
(出典)『晋書しんじょ』趙王倫伝
中国晋しんの趙王倫の一族が勢力を得て、みな高位高官を授かって、てんの尾で飾った冠をつけたので、世人が、この様子ではてんが足りなくなり、後は犬の尾の飾りの冠をつけるほかない、と罵った故事から。
日本の政治家も特に保守系は世襲が多く、地盤、看板(知名度)、カバン(お金)も引き継ぐから、選挙に勝てる。人事としては未知数で粗悪かもしれない。仕事を引き継ぐ際はできるだけ情報を多くのこしてやるのが親切というもの。
このことわざ漢字が難しくておもけに難読あまり聞くことはない。言わんとしていることは中々のものだ。
「 頸を延べ踵を挙ぐ(くびをのべかかとをあぐ)」首を長く伸ばし、 爪先で立って待つという意味で、転じて、傑出した人物や絶好の時期の到来を待ち望むことを意味する。
「延頸挙踵」の語源は、『呂氏春秋(りょししゅんじゅう)』(紀元前239年)の「精通」 にある。(抜粋)聖人南面而立,以愛利民為心,號令未出而天下皆延頸舉踵矣,則精通乎民也。夫賊害於人,人亦然。
是も政治がらみで使える。今のように支持率30%台では、もう持たない。誰が引き継ぐか。それとも続投か。
「窪(くぼ)い所に水溜まる」くぼんだところに水がたまるように、集まるべきところに自然に寄り集まってくること。善悪ともに使い、利益のあるところに人は寄り集まってくる、不良のとこには不良が寄り集まり、事件が起きると刑事が寄ってくる。生活の苦しい者に、病気などほかの苦しみがついてくる。
新型コロナウィルスもようやく収束の方向に向かっているようだが、一時は生活困窮者に追い打ちをかけるように疾病が蔓延した。何でもそうだが、一つ流れができるとそこから脱却するのは非常に困難である。 次回に続く。
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