2023.4.26 諺集に見るわが人生(178)
今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「か行」の「け」から始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
「月下氷人(げっかひょうじん)」縁結びの神。転じて、男女の縁の仲立ちをする人。仲人(なこうど)。媒酌人。▽略して「氷人」ともいう。
中国晋(しん)の令孤策(れいこさく)が、氷の上に立って氷の下の人と語り合った夢を見た。占いの人に夢占いをしてもらったところ、氷の上と下というのは陽と陰で男女を示し、『詩経しきょう』の句に「若者よもし妻をめとるならば氷の溶けきらない冬のうちに」というのは婚姻に関することであるから、おそらく婚姻の媒酌をして氷が溶ける前には成立する前ぶれであろうと言い、予言通りその後、令狐策は大守(たいしゅ)の依頼で、その息子のために仲人をすることになり、めでたく婚姻が成り立ったという故事から。
仲人は、結婚式のスピーチをしなければならないが、そのとき使う言葉のなかに、「偕老同穴」とか「比翼の烏」「連理の枝」などという難しい熟語がでてくることがある。
「偕老同穴(かいろうどうけつ)」とは、夫婦の仲むつまじい幸福な生活をいい、仲人は「このたびめでたく、『偕老同穴の契り』を結ばれまして、まことにご内慶の至でございます」などというように挨拶する。出典は詩経のなかの二つの部分から組立てたものだが、「穴」というのはあまりよい印象を与えないので、たんに「偕老の契り」ということもある。この他に「君子偕老」つまり、立派な人格のある夫婦は、「仲良く一緒に暮し老いても共に生きながらえる」という成句もある(https://www.iec.co.jp/kojijyukugo/)より。
「結構毛だらけ猫灰だらけ」「たいへん結構だ」の意をふざけていうしゃれ言葉、地口。
昔は、寒い季節、かまどの火が消されたあとも灰はあたたかく、猫がかまどの周りや、ときには灰の中に潜り込んで暖を取るというのはごく普通にあった光景だったことから生まれた地口。
地口とは、ことわざ・成句と似た発音の文句を作って言うしゃれ言葉のこと(https://gcnqf306.cocolog-nifty.com/blog/2016/10/post-2fb0.html)。 次回に続く。
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