日常細事2022pre


kiji


2023.5.25 諺集に見るわが人生(186)

 今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「か行」の「こ」から始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。

「御意見五両堪忍十両(ごいけんごりょうかんにんじゅうりょう)」人の意見や忠告に従うのは5両の値打ち、どんなことにもじっと耐え忍ぶことには10両の値打ちがあることをいう。他人の意見に従うことや忍耐をすることは、ことほどさようにたいせつなものであるというたとえ。
私も若い時は5度ほど職を変え、その後は迷いもあったが、定年まで勤め上げた。「堪忍十両」といったところか。堪忍は「かんにん」と読む「たんにん」ではない。

「鯉の滝登り」鯉が滝を登ること。 転じて、人の栄達、立身出世のたとえ。 [解説] 黄河の急流にある竜門という滝を登ろうと、多くの魚が試みたが、わずかな魚だけが登り、竜に化すことができたという言い伝えから、その魚を鯉と想定して言ったもの。
立身出世の意味を持っていることから、鯉の滝登りを描いた文様は古くから縁起のよいものと考えられている。他にも、商売繁盛や金運アップなど、幅広い意味が込められている。特定の季節を指した図柄ではないため、おめでたいものとして掛け軸などを1年中飾れるのもうれしい。

「光陰矢の如し」あまりに有名なことわざのひとつ。月日のたつのが早いことのたとえです。誰にとっても時間は平等に、あっというまに過ぎていくもの。だからこそ日々を大切に過ごしていこうという教えは、多くの人が共感するはず。

「行雲流水(こううんりゅうすい)」ただよう雲と流れる水。他の力にさからわないで、滞りなく動く自然のゆうゆうとした姿。自然のまま、なりゆきにまかせて行動するさまなどをたとえていう。▽「行雲」は空行く雲。「流水」は流れる水。諸国を修行してまわる禅僧のたとえにも用いられることがある。「流水行雲りゅうすいこううん」ともいう。
(由来)「行雲流水」は、11世紀の宋代に蘇軾が記した「謝民師推官与書」を出典とするとされる。当該の記述は、良い文章を書くための方法論である。大まかにいえば「文章は雲や水のようなものであり、形が最初から決まっているわけはないし、自然の流れに任せて、筆が走るなら走らせ、筆が止まるなら止めればよい」という趣旨の記述である。
文を記す者には教訓になる。 次回に続く。








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