日常細事2022pre


kiji


2024.10.27 諺集に見るわが人生(310)

 今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「さ行」の「せ」を、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。

 「青天白日」よく晴れわたった青空と日の光。転じて、潔白で後ろ暗いことのないことのたとえ。また、無実であることが明らかになること。▽「白日」は輝いて白い太陽のこと。「白日青天はくじつせいてん」ともいう。青天を晴天と書くのは誤り。
(由来)中国の有名な文人である韓愈(かんゆ)が書いた「崔牽(さいぐん)に与うるの書」という文章から来ている。
(例文)裁判で彼は青天白日の身となった。彼は冤罪を被っていたのだ。

 「生は奇なり死は帰なり」人がこの世で生活しているというのは、かりにこの世に身を寄せて生きていることであり、死ぬということは天地の本元に帰ることをいう。
(由来)「淮南子 (えなんじ) 」精神訓 中国古代の伝説上の聖王禹帝(うてい)が長江を渡ろうとしたときに、竜が舟の下にもぐり舟を覆そうとしたのに対して言った言葉 「我命を天に受け、力を端して万民に労(いたわ)る。生は奇なり死は帰なみだ
り。何ぞ以て和を滑るに足らん」から。
(例文)生は寄なり死は帰なりというから、この世に執着してはいけない。

 「清風故人来る」秋風が吹くとそれがかつての友人が訪ねてきたような温かい感覚を呼び起こすという美しいイメージを持っている。たとえば、秋の涼やかな風が吹くと、昔の友人を思い出す、または昔の友人との思い出がよみがえるような感覚を表している。
(出典)杜牧(とぼく)という人の「早秋詩」という詩の一節
(例文)ようやく涼しくなった。清風故人来るとうれしくなる。

 「席暖まるに暇(いとま)あらず」非常に忙しくて一箇所に長くとどまることができない、つまり一か所に落ち着いていられないほど多忙であることを意味している。
(由来)韓愈の「靜臣論」禹(う)は家門を過ぎて入らず、孔席暖まるに暇あらずして墨突黔(くろ)むを得ず。
(例文)選挙に立候補した彼は東奔西走、席の暖まる暇もないありさまだ。 次回に続く。



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