2024.12.10 諺集に見るわが人生(322)
今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「さ行」の「せ」を、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
「千人の千年、蜻蛉の一時(せんにんのせんねん、かげろうのいっとき)」寿命が長い仙人と短い蜻蛉では、長短の差があってもどちらも同,一生も、その期間の差が大きいということ。
このことわざは、生命の長さには個々に大きな差があるが、それぞれの生命が持つ価値は等しいという考え方を示している。仙人が千年生きることと、蜻蛉が一日しか生きないことには大きな違い臂あるが、それぞれの生命はそれぞれに意味があり、一生は一生として尊いということなのである。「蜉蝣」とも書く。
(使い方)寿命に大差があり、仙人の千年、蜻蛉の一時だが、天から与えられた時を大事に過ごすべきだ。
(物語)昔々、山奥に住む仙人と、川辺に住む蜉蝣がいました。仙人は千年の長い人生を楽しんでおり、毎日ゆっくりと風景を見ながら、四季折々の美しさを楽しんでいました。一方、蜉蝣は一瞬の命を持つものの、毎日一生懸命に楽しいことを見つけて生きていました。ある日、仙人と蜉蝣は偶然出会いました。
「あなたは長生きで、時間がたっぷりあるね」と蜉蝣が言いました。「私には一瞬の命しかないけど、その少ない時間の中でも最大限楽しんでいるよ!」仙人はにっこり笑い、「確かに、君の生き方は素晴らしい。一緒に楽しいことをしましょう!」と言いました。二人は意気投合し、すぐに森を歩き回ることにしました。
森の中を歩きながら、蜉蝣は「僕は急いで花を探して、最も美しい花を見つけたいんだ!」と叫び、まるで風のように飛び回りました。仙人はそれを見て、「君のスピードに驚くよ。でも、花を求める気持ちを楽しむことも大切なんだ」と優しく言いました。蜉蝣は笑いながら、「でも、僕には時間がないから、急がなきゃ!」と応えました。
結局、二人は素晴らしい景色を見つけ、美しい花を摘むことができました。蜉蝣は一瞬の命の中で喜びいっぱいに、仙人は悠久の時間の中で感動していました。その日、彼らは互いの生き方から学び合い、長さと短さの違いはあれど、共に楽しむことが大切だと実感したのでした。蜉蝣はすぐに飛び立ち、仙人は長い年月をかけてその思い出を大切にしました。この出会いが、彼らにとって永遠の宝物となったのです。(新解釈物語より) 次回に続く。
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