2024.12.23 諺集に見るわが人生(324最終回)
諺集最終回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「さ行」の「せ」を、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
「千万人と雖(いえど)も我往かん」自分の心を振り返ってみたときに自分が正しければ、たとえ相手が千万人であっても私は敢然と進んでこれに当ろう。
(出典) 『孟子』に出てくる言葉で、原文は「自反而縮雖千万人吾往矣」「自ら反(かえり)みて縮(なお)くんば、千万人と雖も、吾往かん。」
(例文)千万人と雖も吾往かん、自分が信じる道ならば、誰にも恥じることは無い。
平凡な人間にはとても出来るような話ではない。
「千三つ」千のうち本当のことは三つしか言わない意から、うそっき、ほらふき。千に三つくらいしか取引がまとまらない意から、土地や家屋の売買や貸金の斡旋を職業とする人のこと。
(由来)不動産取引を取り締まる「宅地建物取引業法」が制定されたのは第二次世界大戦後間もない1952年(昭和27年)のこと。それ以前は法の縛りがなかったため、多くの地主が悪徳業者の口車に乗せられて、条件の悪い契約書に判を押してしまったり、土地の権利書をだまし取られるといったトラブルに苛まれていたことから、そうした悪徳業者を千三つと呼んだ。
(例文)新商品販売ラッシュだが、この中で生き残るのは千三つだ。
今の世の中はインターネットを使ったSNSなどで人を集め強盗させるという、より悪質な犯罪が横行している。
「千里同風」世の中がよく治まっていて平和であること。逆に世の中全体が混乱していることをいうときもある。▽「千里」は遠く離れた地域。「同風」は同じ風が国土の隅々まで行き渡っている意味。「風」は風俗・教化の意。
(類義語)万里同風(ばんりどうふう)天下が一つにまとめあげられていて、平和に治まっていること。
「万里」ははるか遠くまでということ。
「同風」は風俗が同じものになるということから、同じ国になることのたとえ。
「万里(ばんり)風(ふう)を同じうす」とも読む。
(出典)『論衡(ろんこう)』雷虚(らいきょ)夫れ千里風を同じくせず、百里雷(らい)をを共にせず(太平でない世は、そもそも千里にわたって同じ風は吹かず百里にわたって同じ雷は鳴らない)
(例文)この町の人は、誰に対してもとても親切で千里同風である。
諺集の最後に当り、日本がこのように平和がつ続くことを祈る。
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