2024.8.31 諺集に見るわが人生(298)
今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「さ行」の「す」を、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
「推敲(すいこう)」詩文の字句や文章を十分に吟味して練りなおすこと。
(由来)《唐の詩人賈島 (かとう) が、「僧は推す月下の門」という自作の詩句について、「推す」を「敲 (たた) く」とすべきかどうか思い迷ったすえ、韓愈 (かんゆ) に問うて、「敲」の字に改めたという故事から》
(例文)推敲を加えていくうちに、構成が変わりより良いものになった。
「酔生夢死(すいせいむし)」"虚しく一生を終えること"。まるで酔ったような夢をみた心地のまま、何一つ有意義なことをせず、一生を終えることを表した四字熟語。ぼんやりとしたまま日々を過ごし、何もしないまま虚しく一生を終えることを指すときに使われる。一方、「意義あることを成し遂げたわけではないが、自由奔放な生き方」と解釈して、それをよい生き方だと捉える使い方もある。
(由来)中国の北宋時代に活躍した儒学者「程顥」(ていこう)の残した書物に起源がある。程顥は自著『程子語録』(ていしごろく)のなかで次のように記している。
雖高才明智 膠於見聞 酔生夢死 不自覚也
(読み)『高オ明智と建(いえ)ども、見聞に膠(あやま)られ、酔生夢死して自ら覚(さと)らざるなり。』
(現代語訳)「どれだけ才能があっても見たり聞いたりしたことをそのままにしていたら、酔生夢死、なにひとつ有意義なことをせずに無自覚のまま死んでいってしまう」
このように漢文詩の中で語られた「酔生夢死」が四字熟語として独立して使われるようになった。
(使用例)ネガティブな意味で「酔生夢死」」を使った例文「酔生夢死の人生を送ることは虚しい」
ポジティブな意味で「酔生夢死」を使った例文「あくせく働くよりも、酔生夢死な生き方の方が私には向いている」
できれば、やりたいことだけをやって死を迎えたいものだ。 次回に続く。
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