2024.2.10 諺集に見るわが人生(250)
今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「さ行」の「しから始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
「地獄耳(じごくみみ)」地獄耳には以下の2つの意味がある。
1.人の秘密などをいちはやく聞き込んでいること。また、そういう人
2.一度聞いたことをいつまでも覚えていること。また、そういう人
地獄耳の語源は「地獄の閻魔様(えんまさま)のような耳を持つ人」ということ。地獄の閻魔様は、下界にいる人間が生きている間にウソをついたり、人の悪口を言ったり、悪事をはたらいていないかを全て聞いている。
それがどんな隠れた場所で、どんなに小声で話したとしてもいちはやく聞き込んで、いつまでも覚えていることから、そういう何でも聞き着ける人(またはこと)を「地獄耳」と呼ぶようになったと言われている。
小さな声で話しているのに聞こえてしまうのは何故かというと。
・実はヒソヒソ声はとても目立つ音域だから
・「小声=秘密や悪口」という意識になるから
・老人は高音が聞こえにくくなるから
「聞く側の人の意識」「声の音質」「高齢者の聴力」に関わるこれら3つの理由による。
「獅子身中の虫(しししんちゅうのむし)」外見は立派だが内面には欠点や弱点があることを指す。獅子は強くて威厳があるが、その中には虫が隠れているという意味。このことわざは、人々に見かけだけで判断せず、内面を知ることの重要性を示している。
(由来)
獅子の体内に寄生しておきながら、獅子を死に至らせる虫の意味から。
もと仏教語で、仏教徒でありながら仏教に害をもたらす者のことをいった。
『梵網経(ぼんもうきょう)』に「獅子身中の虫、自ら獅子の肉を食らい、余外の虫に非ざるが如し。是くの如く仏子自ら仏法を破り、外道・天魔の能く破壊するに非ず (獅子は自身の体内に巣食う害虫に食われて死ぬのであり、外からの虫に食われるのではない。これと同じように悪い仏徒が自ら仏法を破壊するのであり、外道や天魔が仏法を破壊するのではない)」とある。
(例文)
獅子身中の虫を駆除しなければ、この組織が潰れるのも時間の問題だ。 次回に続く。
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