日常細事2022pre


kiji


2024.6.29 諺集に見るわが人生(283)

 今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「さ行」の「しから始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。

 「上手な手から水が漏る(じょうずのてからみずがもる)」どんなに上手な人でも、時には失敗をするというたとえ
いつも完璧にこなす人が、珍しくしくじること。
(逸話)昔昭和天皇が外国の大使と会食した際、洋風のテーブルマナーをよく知らなかったため、フィンガーボールに入った水を飲むものと勘違いして飲んでしまわれました。すると外国の大使も、天皇に恥をかかせまいと自分もフィンガーボールの水を飲んだそうです。
(由来)「上手」は、そのことに巧みである人の意で、囲碁将棋の世界では七段の免状を持つ者を「上手」。九段の免状を持つ者を「名人」と称した。そのような名人や上手と呼ばれるほどの人でも時には思わぬ失敗をするということから。
(類義語)・猿も木から落ちる・弘法にも筆の誤り・河童の川流れなど。
私などは下手の手で水は漏れ放し。

 「上手は下手の見本、下手は上手の見本」芸を精進することの厳しさや真摯さをいう。上手なものは下手なものの手本になるのは当たり前のことだが、上手なものにとって下手なもののすることが参考になるということ。この表現は、どんなレベルの人でも他人のやり方から学ぶことができるという考えを示している。
(由来)室町時代初期に活躍した能役者・能作者の世阿弥の著書『風姿花伝』には、次のような言葉がある。「上手は下手の手本、下手は上手の手本なり」。上手が下手の手本であるばかりでなく、下手が上手の手本にもなるというといっている。
(例文)上手は下手の手本、下手は上手の手本といい、未熟者の下手な技術を見て自分の反省点を見出す。
(類語)・人こそ人の鏡・人のふり見て我がふり直せ・初心忘るべからず
最近将棋に凝っていて、名人クラスの棋譜をよく見る。自分では知らない世界のように、数多の手が繰り出されていて、ただただ仰天するばかり。 次回に続く。



この記事に関するご感想などを下記メールでお寄せください。comfree@papars.net
2013年の記事を閲覧するには日常細事のアイコンをクリックしてください。
©2013 papa's_pocket. All rights reserved.