kiji

2013.10.5口癖
 無くて七癖、有って四十八癖と言われるぐらいに人にはいろいろな癖がある。
 そこで今回は言葉の癖を取り上げる。本人は気付かないが、他人からは「この人の癖だね」と言われるような言葉の中で特に頻度が多く出る言葉である。
 お笑い番組で、買い物をする一定時間内に出演者の癖と言えるキーワードが何回発せられるかということで減点して楽しむという趣向である。不思議なもので、例えば「ホンマカイナまたはホント!」などは結構多くの人の口癖と言える言葉であることが分かる。
 かつて総理経験者の福田赳夫氏の「ア〜ウ〜」大平正芳しの「ハ〜フ〜」は有名だが、何故福田氏が「ア行」で大平氏が「ハ行」なのかは分からない。大体が言葉の出だしによく使われる「エ〜とかマ〜」の類と考えてよさそうだ。現総理大臣の安倍晋三氏は言葉の中間に「・・・の中に於いて」と言うのが口癖だ。
 癖とは自分では気付かないで言っているのが通常で、意識的に入れているのならそれはそれで大した役者だ。先ほどの「エ〜」で始まる癖は代表的なものだが、訓練すれば出なくなるはずだ。アナウンサーはまず冒頭に「エ〜」とは言わない。解説者には結構この癖のある人は多いが。
 あまり無理して矯正しようとすると思考に乱れが出て台無しになる。私は自分では気付かないが矢張り癖はあると思う。私の場合は声の調子が変わる。自信がないときは小声で乗ってくると早口になる。話すリズムや強弱は癖とは言わないかも知れないが。
 マ!何れにせよ誰にでもある癖。耳障りな時もあるが、それがその人を特徴づけるものであるとしたら、これはセールスポイントにもなりうる。実に、癖とは不思議な習性だ。