kiji

2013.8.29風物詩:蚊

 風に涼しさを感じる。秋の訪れは間近い。窓を開け放って風を取り入れると、冷房とは違う肌に気持ち良い涼しさを味わうことができる。眠気を誘われ、ついウトウトすると、邪魔者が入る。「蚊」である。折角の極楽気分もすっ飛ぶかゆみで目覚めさせる。たった1匹の蚊のために睡眠は中断される。重い体を奮い立たせて蚊の駆除に取りかかる。直接見つけてひねりつぶすのがベストだが、先ず見つけ出すのが大変だ。最近は蚊の駆除に噴霧式や電子式の余り匂わないのが出回っているので、その助けを借りて退治する。眠りを取り戻すには1匹の蚊さえ残してはならない。
 この蚊という生き物、血を吸うのはメスだけで産卵のために吸血するのだそうだ。敵も種の保存のために必死という訳だ。だが、同情は無用。たいがいは刺されてからだが、必ず撃退しないと収まらない。相手はとうの昔に飛び去っているかも知れないが。
 夏の風物詩として最初にページを飾ったのが「蚊」とは、何かほかに話題はないのかとお叱りの声が聞こえるようだが、こんな調子で日常の細事を新聞のコラムを気取って、なるべく頻繁に話題を提供していく積もりである。