kiji

2013.8.31音いろいろ

 のっけから人の言葉を借りるのは、読者には失礼と思うが、行きががり上使わせてもらうことにした。
 山本健吉氏の「ことばの歳時記」中に、「風知草」という一文がある。その中に「草のそよぎに風を知る」が、この草の由来と記されている。「そよぎ」は「そよそよ」からきている。
 ここからが本論で、葉が風に当たると「そよそよ」という音を立てる。こうした表現は擬音を使ったものだが、ちょっと拾い出しても沢山出てくる。水は「さらさら」「ごうごう、雨は「しとしと」「ぽつり、ぽつり」「ざあざあ」、雪は「こんこん」「しんしん」、風は「ひゅうひゅう」「ばたばた」という風に、数え上げれば切りが無い。
 ここで上げた「擬音」は自然に関わるものだけで、あらゆる事象に使われている。物を書く上で演出効果を出すのには不可欠な存在だ。擬音をいっぱい使って短い文章を書くのは、比較的に簡単である。折を見て紹介して見る積もりだ。
 ちなみに擬音や擬態を専門的に集めた(4300種)「日本オノマトベ辞典」なども発行されている。