kiji

2014.3.20彼岸と法事
 明日は春分の日、お彼岸の中日である。最近はさぼっているが、お彼岸には墓参りするのが慣わしであった。またこの時期は何故か法事と重なることが多い。
 私は八人兄弟(姉妹)と大家族の中で育った。今75歳で6番目の子供であるから、いままでに祖父、両親、兄、姉の4人を失ったが、長命な家系である。男は兄と私の2人、女系家族である。姓の違う親戚が多く、法事などで集まると、孫子を入れて30人は集まる。賑やかなものである。どうでもいい個人的人間関係を暴露してしまったが、わが家系の法事は賑やかだということを言いたい訳である。
 一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌までは法要が行われることが多いから、詰まる所毎年親族が顔を合わせることになる。
 毎年のことなので一周忌法要は神妙であるが、それ以外の法要は懇親会のようなものである。懇親会と考えれば、故人を偲んでしんみりしたり、涙を流すということはない。故人はそこそこ長生きし、親族に見守られて逝ったことも場が湿らない理由であろう。
 と云うことになると、話はお斎(おとき)の話に変わる。型通りに献杯し、普段では口にできない料理を堪能し、酒を飲める者は、(私は全くの下戸)酒が入るほどに盛り上がっていく。殆どが四方山話で盛り上がり、どうも故人の思い出を語り合うシーンには巡り合わない。三回忌以上になると、悲しみは薄れ、思い出も遠くなる。悲しみなどは余り引きずるのは良くない。
 故人にとって、法事という行事をきっかけに、多くの家族が集まり、その絆を深める場所を提供しているのだと知れば、それが一番の供養になることだろう。


 
 

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