kiji

2014.6.24 寝方十態
 前回は転(ウタタ)寝とごろ寝について述べたので、今回は残る八態について観察してみる。
 三・四・五態は時間帯による眠り方で、最初は早寝早起きの早寝で、日が沈むと寝るような寝方。次は朝寝坊の朝寝、夜更かしが過ぎたりするとこうなる。五ツ目は国によっては公然と認められているシェスタなどの昼寝で、昼食後に30分ほど休んでいる姿は、散歩途中工事現場などでよく見かける。
 六つ目は添い寝。母親が赤ちゃんにお乳をやりながら横になっている姿が目に浮かぶ。乳幼児の頃は母親が片時も目を離せないので寝る時も一緒に付き添って寝かしつける。絵になる寝姿だ。
 七つ目は一人寝。これは子供が親離れして一人で寝るようになる、独り立ちの第一歩と言ったところか。一人寝の歌でいう様態は、枕を抱えて寂しく枕を濡らす寝方も一人寝の一種だ。
 八つ目が雑魚(ザコ)寝。学校の合宿などで、一室に布団を並べて、大勢が一室で寝る状態で、誰でも経験した事があると思う。他人でも友達でも、相手は誰でも同室で寝るときは早く寝ついた者勝ちで、寝遅れると他人のいびきや歯ぎしりで悶々と一夜を過ごす羽目に陥る。翌日は寝不足で楽しい筈の旅行も台無しとなること請け合いだ。
 九つ目は空(ソラ)寝、別名狸寝入りとも言う。寝たふりをして聞き耳を立てて他人の話に聴き入っている様で、都合の悪い時に選択する寝方で、余り長くなるとこれも寝不足につながる。
 最後の十態目は不貞(フテ)寝。すねて寝ることで、夫婦の痴話喧嘩みたいに口論して「俺は寝る」などと捨て台詞を吐いてうそぶく寝方で、最悪の寝方といえよう。


 
 
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