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 改訂版 私的健康維持法 健康グッズスライドショー


 ウォーキング(散歩)を日課としてから、かれこれ8年になる。70歳の節目に始めて、単独・マイペースのウォーキング(散歩)を続けている。ところが、最近足腰がギシギシして重いので、この辺で「歩き方」見直すことにした。
 参考までに図書館で専門家が著した「歩く!」仕事術(二木紘三:アーク出版)に照らして検証してみた。
 著者によれば、遊歩道などでウォーキングや散歩する人の大半は65歳以上の塾年世代で、一日一万歩近くは歩く。これに比べ、ビジネスマンは事務系で5600歩。技術系で4600歩程度。管理職にいたっては2000歩以内としている。江戸時代の庶民は3万歩も歩いたということだから、現代人がいかに歩かなくなったがよく分かる。
 歩くことのメリットについて、一つ興味深い記述を見つけた。それは、「大脳が活性化され新しい発想が生まれる」という話。
 個人的に興味のある「脳の活性化」については次のように述べている。
 「脳の重さは全体重の2%に過ぎないが、エネルギー消費量は全体の18%にも達するという。そして、脳が使えるエネルギーはブドウ糖だけで、そのブドウ糖は血流に乗って脳内に送られる。歩くと下半身の血流が活発になり、それに伴い心臓の動きがよくなってくる。すると脳への血流も多くなり、ブドウ糖が多く供給され、脳がよく働くようになる」。
 中々こった三段論法だ。今までそんな理屈は想像もしなかった。それで歩いていると色々な発想が浮かんでくることが納得できた。
 次に歩く心得と正しいフォームにについて触れてみる。同じ著者の孫請けだが、今までも実践してきたことのおさらいとして上げておく。最初は歩く時に心がけること。
①できるだけ色々な道を歩く
 歩くコースを多様にすると、入ってくる情報量が増える。
②問題意識を持って歩く
 取り組もうとする課題を常に頭の一角に置いて歩いていると、ヒントが浮かびやすくなる。
③違いや変化に着目する
 変化に対して感覚を研ぎ澄ませて観察する。
④記録を取る
 アンテナを張って道を歩くときのツールとしてデジカメやメモ帳を携行すること。
⑤歩く距離を伸ばす
 徐々に歩く距離を伸ばしていくと、アンテナの幅がさらに広まる。
 歩くとき正しいフォームを身につけることを心がけることも大切だ。正しいフォームの形とは、後頭部、背中、尻の一番高い部分が一直線となり、両手は脇に沿って自然に垂れ下げる。そのままの姿勢で後ろから腰のあたりを強く押されたと想像してみる。すると、利き足のほうが一歩大きく踏み出される。そして、前に出した踵が着地して体重移動が始まったら、前に出した足の踵からつま先に、足の裏を転がすように移動する。足の裏で地面を掴むような感じといえばいい。つま先に重心を残すように後ろから押し出すと、自然に移動して反対側の足が前に出て、無理なく踵で着地することができる。
 個人的感想としては、「丸木橋を渡る」感じで歩いている。
 我々の年代になると整形外科に罹る人も多くなる。
 私は早い時期から腰を痛め、それが今では持病となっている。最初は50代初めクシャミが原因でギックリ腰になった。草野球の所為で、準備運動不足が原因である。その時は、鍼灸名人の手で治ったが、その後ちょくちょく腰痛が出るようになった。情けない話だが、重いものを持ったり、無理な姿勢を少し続けただけで、腰に来る。
 整形外科の見立ては椎間板ヘルニア、今は究極の腰痛段階の脊椎管狭窄症だと、医者に言われた。
 こうなると、もうスポーツは出来ない。定年後に始めたソフトボールのチームも15年続けたが、一昨年退団した。
 今はマイペースのウォーキングが唯一のスポーツと言えば言えないでもない。歩かないと、人の筋肉など簡単に落ちてしまう。筋肉が落ちるのは簡単だが、復活には倍する時間がかかるという。
 さて、腰痛の治療であるが、最初は薬物投与の対症療法専門だったが、今年なって、医者のアドバイスに従い、理学療法を始めた。これは実際に理学療法士が傷んでいる箇所を確かめ、ストレッチや日常の足腰の管理にアドバイスしてくれるもので、力強い味方になっている。
 放っておけば悪化するのは目に見えているので、今は自分で矯正していくよう、狭窄症のためのストレッチや、腰を保護する道具にも頼るが、座る時の姿勢の維持や、歩く時の腰のサポートにも、気を配っている。
 こうした小さな積重ねで、少しでも長く足腰を守ることができると信じて、自力で少しでも衰えを抑えるよう励むしか打つ手は無いようだ。
 健康維持や治癒するために道具や電動のマッサージ器を使うようになってかなり経つ。どんな器具があるか示すとこうなる。
 どこの家にも孫の手のような健康器具が、2つや3つは転がっている筈だ。我が家にも大小取り混ぜてかなりの数のその手の器具がある。身体のあちこちが痛い時、対症療法的にこうした道具は使われる。小さい道具から、電気仕掛けのマッサージ器まで、その時々で使い分けている。
 そこで、木や竹製品のモノと、プラスチックや電気で動くモノを紹介する。
 ・指圧棒というのがある。これは円錐形に削った木製品で、躰のツボを押して使う。実はそのツボの構造は本を見れば分かるが覚えられない。100近いツボが存在すると言われるから、覚えられるはずがない。その都度本を参照して、痛い場所を確定している。
 ・孫の手は、旅行先の物産店で買ったモノ。竹細工で背中が痒い時に重宝だ。先っぽが孫の手のひらのように可愛らしいので、そう名付けられているのだろう。これは本棚の後ろに落ちた小物類を引きずり出すのにも便利だ。
 ・肩たたき器。これも民芸品らしい。取っ手の先に球状の頭が付いていて、それで凝った箇所を叩くとういう仕掛けだ。軸の部分にはローラーまでついていて、モモなどの上で転がし刺激すると気持ち良い。
 ・踏み竹は、どこにでもある定番の道具で、太い孟宗竹を65センチ位に切り、半分に割き、中心部に2列各5個ほど小さい穴が穿ってある。土踏まずでその穴の部分に足を載せ立って、足踏みすることで足裏のツボを刺激するというものだ。
 ・足踏みローラーは、座ったままで足をローラーの上に乗せ、蹴り出すように回してやる。回転するローラーには丸い突起物が魚の鱗のように付いており、適度に足裏を刺激して気持ち良い。
 ・金田式健康棒はかの有名な球史に残る金田正一氏が考案し、発売したもので、40年ほど前に購入した。見た目は木刀を真っ直ぐにし、丸く削り、両端をこけしの頭のように丸くしたもので、ストレッチをする時、色々と使い道がある。屈伸運動や腰の回転など梃(テコ)のようにして使う。樫でできているので丈夫で長持ちの見本みたいな健康具だ。すっかり手に馴染みあめ色の艶が出ているのもいいものだ。
 ここまで説明してきた健康具は、自然素材のぬくもりのあるモノである。これから説明するのは加工素材で電気でモーターを動かすものもある。
 ・金属ローラーだが、片手に乗るくらい小さい。強化プラスチックの枠組みに金属製のトゲトゲが表面を覆うローラーが付いている。このローラーを動かして、直接ツボを刺激してやる。片手で操作できるし、軽いので身近な場所に置き使っている。
 ・中山式快癒器は、プラスチックの台座に金属のボールを埋め込んで、バネを利用してツボを刺激すという仕掛けだ。2つ玉と4つ玉の2種類ある。
 ・孫の手に似ているが背中を掻くのではなく、ツボを押す背中ツボ押し器(勝手に呼称)というのもある。硬質のプラスチックをU字型に曲げ、手元にグリップ、先端に爪が付いている。ツボを探して、自分で力加減して圧迫する。
 ・肩たたき器には電動式もある。角度や振動を変えることができる。残念なのは少し重くて、長く使っていると肩が凝ってしまうことだ。今では殆ど使われていない。
 ・低周波のパルス波を発生させて治療するオムロン低周波治療器というものもある。これはコントロールパネルとパッド(交換式)とセットで電池で動く。パッドを治療したい箇所に左右または上下に2箇所貼る。パネルで指定された部位を選びモミ方や強度を選ぶことができる。強度が10を超えると、貼った場所がピクンピクンと動き、感電したような感覚を覚える。余り気持ちいいものではない。パッドは水を塗ってやれば繰り返し使えるが、もう古いので交換パッドがあるかどうかは分からない。これは今もよく使う。
 以上は掲載時に使っていたもので、処分したものもあり、最近2つほど通販で購入したグッズを追加して紹介する。
 ・マッサージャーが安く購入できるようになった。椅子の上に載せて使うため大きく場所をとるものとは違う。それでも機能は同じで、首筋から腰までモミ玉が上下するもので、少し強すぎるくらに揉んでくれる。ツボに決まると痛い。医者は止めたらいいと言うに違いない。
 ・最後に紹介するのが最近発売された足腰を空気の膨らみで圧迫するエアーマッサージャーというモノで、ベルト状に巻き付けるので、その範囲が指圧されるように感じる。ツボを押す感じを出すために、2本の木琴を叩くマレットのような形状のものを帯びの間に差し込むこともできる。
 私はコリ性なので、このように凝りをほぐす道具は色々使っているのだが、一時しのぎの道具と割り切っている。
 話を再びウォーキングに戻す。最近の傾向として1万歩散歩は多すぎる。その半分で好いという説がある。
それをいいことに、以前一日一万歩と広言したのだが、一年も経たない内に趣旨替えと言うのも格好悪いが、自分の歳に鑑みて、歩く歩数の目安を五千歩と半分にした。
 即ち朝夕二回で一万歩だった目標を、朝か夕方のどちらか一回にしたことで、歩く歩数も半分になったという単純な話しだ。
 費やす時間は約2時間で、途中カフェなどで1時間ほど休憩しないと身がもたない。実はこの休憩は構想を練るには欠かせない時間になるのだが。
 この数値はスマホの万歩計で測る。駅までの距離は約1.7キロ、所要時間30分、歩数2300歩、消費カロリー70キロカロリーなどと表示される。これを目安にして歩くので、昼食の150キロカロリーが往復で消化できることになる。
 なぜこの数値に拘るかというと、持病の糖尿病対策の効果を目で確かめるためである。この計測には専用の測定器を使う。糖尿病の正常数値は血糖値130が境目だ。間食せず毎日の散歩を欠かさなければ正常値を維持できる。このルールを破れば、血糖値は一気に200位まで上昇する。
 糖尿病は生活習慣病であるので、一定のルールを守らないと数値上は悪化してしまう。他にもコレステロールなどの数値も注意すべきだろうが、何故か他の数値に関しては無関心に近い。それに、あれやこれや身体の数値全部に気を配っていたら、精神的に参ってしまうに違いない。
 身体のあちこちが痛いのも辛いが、食べたいものが食べられないのも辛いものだ。それでも数値が悪くならないよう我慢してしまう。
 数値管理とは、まるで成績が落ちないように、苦労して勉強するのようなものだ。
 自業自得と言ってしまえば、それまでだが、生活習慣を甘く見ると、そのツケをしっかり払わされることになる。流行の言葉でいえば、「倍返し」のツケを。
 今更嘆いても仕方がないが、元の体に戻すにはハンデを少しずつ減らしていくほかに道はない。
 このホームページ自体が、高齢者向けに構成されているので、それを踏まえて話を進めると、人は何気なく安穏な毎日を過ごしているとそれが当たり前になり、それはずっと続くものと思い込んでしまう。
 そして、いつか突然、私のように体にメスを入れるようになると、その世界は一変する。
 そこに至って、やっと「何でもない生活」が如何に大切であったかに思い至る。
 言い古された言葉、「後悔先に立たず」という事態を招来しないためにも、賢明なる読者は、日ごろの食事や運動に心を配られんことをと、一言申し添える。







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