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 改訂版 花果特選その一(改訂版) スライドショウを御覧ください


 生物百様で紹介してきた花や果実のイラストをダイジェスト版として1回12枚構成で順次解説を付けて紹介していく。説明文は原色牧野植物大図鑑などを使わせて頂いた。

センリョウ(千両)せんりょう科センリョウ属
山林の樹下にはえ、また観賞用に栽植する常緑小低木。高さ50~80cmで群生する。花は夏。核果は冬に赤色、まれに黄色に熟す。和名はやぶこうじ科の万両に対して千両の意。この二つに加えあかね科の虎刺(とらどおし)という常緑低木と合わせて「千両・万両・在りどおし」の縁起で商家の庭などに揃って植えられることがある。

ロウバイ(蝋梅)ろうばい科ロウバイ属
中国伝来の観賞用落葉低木。束生し高さ2~4m、葉は対生、長さ15cmぐらい、やや薄く固く、表面はざらつく。花は冬。葉の出る前に良い香りの花を開く。外側の弁は黄色、内側は暗紫色を呈し、萼と花弁がはっきり識別できない。和名の蝋梅は花色が蜜蝋に似ていることに基づく。

ヤブツバキ(藪椿)つばき科 ツバキ属
林の中に生息する樹木。花言葉は「わが運命は君の手にあり」。花の色は基本的には赤で、花径5~8センチくらい。花弁は5枚で厚く、平開しない。雄しべは多数あり、下半部が合着して筒状になる。さらに基部は花弁と合着しているため、花弁は散らず、花全体が一緒に落花する。

ハクバイ(白梅)ばら科サクラ属
花は観賞、果実は食用として広く各地で栽培される落葉高木。花は早春前年の枝の葉えきに葉より早く開き、芳香あり。通常白の五弁であるが、品種が多く300種はある。一般的な白梅は元を野梅といった。梅は今日なお欧米に渡っておらず、極東の花としての伝統を維持している。

モモ(桃)ばら科サクラ属
果樹及び観賞用として広く栽培されている落葉低木ないし小高木。花は春、葉より早く、または同じ頃に開き通常淡紅色であるが、白、濃紅、八重、菊咲きなど品種が多くある。
白桃や蕾うるめる枝の反り 芥川龍之介

ラナンキュラス (花金鳳花 )きんぽげ科キンポウゲ属
半耐寒性多年草。属名の学名「ラナンキュラス」は、ラテン語の「rana (カエル)」 を語源とし、原種が湿地を好み、葉の形がカエルの足に似ていることに由来するといわれている。園芸種は、通常、半耐寒性の球根性一年草として扱う。春に、八重~万重咲の美しい花が咲き、色も豊富で、赤、黄、白、橙、桃、紫、および複輪などがある。

コブシ(辛夷)もくれん科ホウノキ属
庭などに栽植する落葉高木。樹皮は灰色小枝は緑で、折ると香気がある。葉は10cmぐらい。花は春。葉の出る前に小枝の先に一個づつ開き香気がある。和名拳はつぼみの形に基づく。農耕自然暦の目安となり、辛夷が咲くと田の仕事にかかる準備をするという意味で田打桜と呼ぶ地方もある。

フクジュソウ(福寿草)きんぽうげ科フクジュソウ属
植物の中で最も福々しい名前を持った多年草。新年を祝う花として賞美されるので、元日草とも言う。自然の状態では1月末から2月にかけて地上スレスレに黄金色の花をつけ、日中開き、夕方しぼみながら徐々に茎を伸ばして大きくなる。葉は人参の葉に似ている。

モクレン(木蓮)もくれん科ホウノキ属
庭園に栽植する落葉大低木。花の形が蘭に似ているので木蓮という。花は春、葉に先立って小枝の先に1個づつ咲き、平開しない。鼻が紫色なので、白木蓮に対しこれをとくに紫木蓮という。花びらは9枚あるように見えるが、外側の3枚は花ではなく、萼である。

チューリップ( 鬱金香:うこんこう)ゆり科アマナ属
ヨーロッパを経て輸入された。観賞用として広く栽植される多年草。チューリップの名はターバンのトルコ語チュルペントから出たといわれている。
チューリップ見て朝霞なお深し 水原秋桜子

スイセン(水仙)ひがんばな科スイセン属
本州関東地方以西の温暖な海岸近く生える多年草。観賞用として庭に栽培される。花は真冬。芳香がある。和名水仙は漢名の音読み。属名ナルシスはギリシャ神話の青年の名で、泉に映った自分の姿に恋して命を絶った後、この花が咲いたと伝えられる。
冬の花で、雪の中に咲くというので、雪中花とも呼ばれた。

シャクヤク(芍薬)きんぽげ科ボタン属
鑑賞または薬用のため栽植されている多年草。花は初夏。花弁は10個ぐらいで、園芸種が多い。牡丹の「花の王」に対し「花の宰相」と呼ばれる。属名ギリシャ神話の医神ペオンに由来する名で根を薬用にすることに基づく。





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