homewriteimagepaintpre2015

山手散歩2016-1(フランス山)


 改めて紹介するほどもないくらいに有名で、横浜の象徴ともいえる山手だが、花の時期でもあるので訪れてみた。
 今回は少し詳しく見て回った。フランス山から港の見える丘公園、山手異人館の順で回った。多くのシーンを撮影したので、何回かに分けて紹介する。
 第1回目はフランス山。フランス山という名前の由来は、この山の中腹にフランス領事館があったからである。来歴は表示板に書かれたものを使わせてもらうことにした。「建物震災(関東大震災)前のフランス領事館は1894(明治27)年、フランス人建築家サルダの設計により建築に着手、1896(明治29)年3月に完成。煉瓦造2階建て、建坪約200坪(650㎡)あったが、関東大震災で倒壊した。跡地からジェラール瓦、煉瓦などが出土している。フランス橋の橋台壁面には、RF(フランス共和国)と彫られたメダイヨ(円形飾り)が保存展示されている。領事館正面外壁に嵌め込まれていたもののうちの一つで、展示してある遺構は工事の際、出土したもの」とある。入口の公園から長い木製の階段(120段)を上ったところに遺構がある。遺構の近くには赤い風車と井戸の遺構がある。この井戸は「このレンガ造り井戸は、明治29(1896)年のフランス領事公邸竣工時に、上水道が山手まで敷設されていなかったために設置されたもの。水は涸れているが、井戸の深さは30mで、使われているレンガは、円形に積むために扇型をしている。井戸の周囲には井戸水汲み揚げ用風車の基礎4基も出土した」とあり、当時の面影が偲ばれる。
 この近くの少し広くなった場所を撮影していたら、偶然母子像が見つかった。後で調べたところ、これは 「1977年に横浜のとある住宅地に米軍機が墜落。そこで巻き込まれてしまい亡くなった母親と幼い子ども2人をモデルにした銅像」だという。まだ横浜に多くの米軍施設が残る時代の鎮魂の像なのかもしれない。山下公園の赤い靴の女の子像のように、子どもの像は哀愁を纏う像が多い。こうした像は、お地蔵さまに通じるものがある。
 ここまでが山の中腹で、ここから一気に港の見える丘公園になだらかな階段が続いている。(次回、港の見える丘公園)

(ムービーでご覧ください)」


Copyright 2013 Papa's Pocket All Right Reserved.