GW最後の日曜日、近くにあって、まだ行っていない緑道をないか探すと、日吉の近くに「松の川緑道」を見つけた。早速出かけることにし、地図(観光マップ)で場所を確認して出発した。
地下鉄でセンター南でグリーンラインに乗り換え、日吉本町で下車。緑道入り口まで相当の距離があるので道々人に尋ねながら、急坂を登ったり降りたりして、2キロほど歩いてやっとその入口に辿り着いた。それが旧鎌倉街道と記された道標である(ムービートップページ)。ここは緑道の中間点で右に行けば日吉、左に行けば高田に向かうコースとなる。とりあえず日吉方面を選んだ。緑道といえば、緑の囲まれ、水辺があり、憩いの場所があるという先入観を持ってこの道に入ると失望することになる。右片側は崖で藪になっている。左側は人家の裏手に当たる。道も2メートルほどと狭い。思うにかつては下水が流れていた場所かもしれない。埋め立てて、人が通れる路地にしたと考えれば納得できる。
直ぐに慶応大学の野球部練習場のグランドの脇に差し掛かる。ここがもう出口に近いので、あえて道を逸れて、藪に入った。人一人がやっと通れる幅の踏み鳴らされてできた道だ。それがムービで紹介している、グランドから響く選手の声が絶えない、グランドの壁になる藪である。300メートルほど進むと行き止まりとなって、引き返すしか道はなかった。
どうもこれでは話としては締まらない。そこで12日に天気が回復したので、今度は地下鉄駅山田駅を起点に別の入口から歩いてみようと、再度出掛けた。
駅には何の案内もない。下調べでプリントした観光マップを頼りに、幅の広い道路を登って行き、途中酒屋さんに寄り水を買い、ついでに道筋を尋ねた。親切にメモ用紙に道案内を描いて、渡してくれた。このお店は高田天満宮の入り口にあったので、場所を聞いて先ずそこを訪れた。長い石段を登った先に天満宮があった。風情のあるたたずまいで、どこかの老人が願い事をしていた。大きな声だったからそれと分かった。神社の脇を抜けて別の階段を降りて、先ほどの県道の頂上近くに出た。道の正面に興禅寺(こうぜんじ)という古刹があり、そこも訪ねた。
興禅寺は結構見所のある寺で、多くの仏像(十二支守り本尊)が祀られており、庭には8体の石像(子:千手観音、丑寅:虚空蔵菩薩、卯:文殊菩薩、辰巳:普賢菩薩、午:勢至菩薩、未申:大日如来、酉:不動明王、戌亥:阿弥陀如来)が立っており(平成17年建立とあり、真新しい)、それぞれの干支の守り神として、誰でもお参りできるようになっていた。ほかの見所としては、横浜市指定の名木古木が3本もあることだ(スライドで紹介)。
幸先の良いスタートで「サーこれから緑道へ」と道を進めたが、歩けど歩けどそれと分かる脇道が見つからない。先ほどの酒屋のご主人が「分かりにくいし、何にも見るべきももはありませんよ」と語っていたとおりだ。「町でもそれほど力を入れて宣伝するほどの緑道ではない」のかと、勝手に解釈して、さんざ回り道して発見できないまま、くたびれ果て、途中でバスに乗り、元の高田駅に戻った。
という顛末で、半分しか歩けなかった緑道「歩行記」となってしまった。
(スライドショウでご覧ください)