4月9日花曇りの中「わが町かながわ50選」に選定されている「三ツ沢せせらぎ緑道」を訪れた。
市営地下鉄「三ツ沢下町」で下車し、上町方向に向かうと直ぐに国道の左側の脇道に「緑道入口」の案内板が立っている。ここから約1.7キロの緑道が続く。
動画でも分かるように本当に狭い緑道で、両側にはビッシリと住宅やマンションが立ち並んでいる。これらの住宅が写り込まないようにするのには苦労した。
この緑道は普通の緑道が下水道の上にできているのと異なり、地下から湧き出る地下浸透水を水源としているという。
今回は下町(東側)から緑道に入った。動画に見られるように、「せせらぎ」はタイル張りの側溝といった感じで、あまり情緒を感じなかった。西に向かうにしたがい石垣が目立つようになり、自然の水路の形を取り始めた。ここからは大きな岩石が目立つ自然の風情を満喫できる。
途中陽だまりの中で三毛猫が気持ちよさげに眠っていた。飼い猫なのか人が近づいても全く気にしない。自然の中に溶け込んだ姿をカメラに収めた。
歩みを進めるにしたがい水音が高まり、せせらぎ緑道に相応しい光景が展開する。水音を楽しみながら進むうちに、水路が広くなり、周囲の木々も高く生い茂り、小鳥のさえずる声と水音が自然のハーモニーを醸し出し、緑道一番の見所が展開する。
やがて前方に橋が見えてくる。豊顕(ぶげん)寺の入口にある門前橋に行き当たる。ここから豊顕寺市民の森に入るのだが、ここは別の機会に紹介したい。
さて、ここまで歩みを進めると、緑道の東側入口・終着に当たる水門広場に出る。ここには大きな台石がある。この台石は小松石と呼ばれる40万年もの昔に箱根の火山活動によって流出した溶岩から形成された安山岩だという。高級墓石材として使われることが多い。そこには「滝の川右支川」と読める文字が彫られており、その下に昭和63年5月21日竣工とある。28年前に造られたことになるので、横浜の緑道としては、古い部類に入る歴史ある緑道と見た。
市街地のど真ん中に、このように緑豊かで、水音が聞け、鳥のさえずりさえ聴ける場所があるということは散策路の穴場と言ってもいいだろう。