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横浜の寺社 総集編(1) スライドショーはこちら


 今までに紹介した市内の名所旧跡など中で、歴史のある寺院と神社だけを集めて再編集した。各建物の解説はホームページ「猫の足あと」を参照させて頂いた。写真はスライドショウでご覧いただけるようまとめた。
 由緒あるこれらの建造物には共通点がある。それは長い歴史に耐えるだけの堅牢で、随所に宮大工の匠の技が光る。そこに行くと何んとなく安らぎのようなものを感じるのだ。それは狭い住宅になれた者にとって、別次元の広い空間が生み出す解放感とでも言ったものがあるからだろう。
 第1回は横浜の東海道で紹介した神奈川区の寺社から12か所をご覧いただきたい。
1.良泉寺
 真宗大谷派寺院の良泉寺は、海岸山と号す。良泉寺は、本願寺第8世蓮如上人に帰依した蓮誉が開基、良念寺4世良念(慶安元年1648年寂)の代に、現在地に移転し、本山の法主から本尊と寺号を授与されて一寺としたといわれている。神奈川区新町9-3
2.笠のぎ稲荷神社
 笠のぎ稲荷神社(禾皇:のぎ)は、横浜市神奈川区東神奈川にある稲荷神社。笠のぎ稲荷神社は天慶年間(938-947)に稲荷山の中腹に創祀、元寇に当たっては北條時宗より神宝を奉納されたという古社。元禄2年(1689)山麓に遷座、社前を通行する者の笠が自然に脱げ落ちるということから笠脱稲荷大明神と呼ばれたという伝えがある。社地が鉄道敷設用地となり、明治2年に当地へ遷座、明治17年村社に列格していた。神奈川区東神奈川2-9-1
3.能満寺
 高野山真言宗寺院の能満寺は、海運山満願院と号す。当所の住人内海甚左衛門の先祖光善が、海中から出現した仏像を安置するために正安元年(1299)創建したと伝えられている。寅歳開扉武南十二薬師如来霊場10番、東国八十八ヵ所霊場18番。 神奈川区東神奈川2-32-1
4.金蔵院
 真言宗智山派寺院の金蔵院は、神鏡山東曼陀羅寺と号す。金蔵院は、醍醐三宝院の始祖勝覚僧正が開基となり寛治元年(1087)に創建したといわれている。慶長4年(1599)に徳川家康より寺領10石を拝領、多くの末寺を擁する中本寺格の寺院だった。玉川八十八ヶ所霊場3番、東国八十八ヵ所霊場20番。
神奈川区東神奈川1-4-3
5.熊野神社
 東神奈川熊野神社は、横浜市神奈川区東神奈川にある熊野神社。東神奈川熊野神社は、金蔵院を創建した醍醐三宝院の始祖勝覚僧正が、権現山(幸ヶ谷山上)に創建したと伝えられてる。江戸時代中期に当地へ遷座、明治17年には郷社に列格していた。神奈川区東神奈川1-1-3
6.成仏寺
 浄土宗寺院の成佛寺は、正覚山法雨院と号す。成佛寺は、僧覚心(俗称常澄氏、永仁6年1298年寂)が開山となり創建したと伝えられている。覚心は、没後亀山天皇から法燈国師と謚名を与えられた他、後醍醐天皇からは円明国師と謚名を与えられてた。徳川家康入府の際には寺領10石の朱印状を拝領していたが、徳川三代将軍家光の上洛に際し、宿泊所の神奈川御殿造営のため寺地が現在地へ移転、寺領は召上げられたという。安政6年(1859)の開港当初はアメリカ人宣教師の宿舎に使われていた。神奈川区神奈川本町10-10
7.慶運寺
 浄土宗寺院の慶運寺は、吉祥山芳艸院と号す。慶運寺は、芝増上寺第三世定蓮社音誉聖観が永享年間(1390-1440)から文安年間(1441-1447)にかけて創建したと伝えられている。定蓮社音誉聖観は、神奈川宿瀧村称明寺の運誉に従って剃髪、摂州兵庫に西光寺を創建、橋場保元寺二世となった後、慶運寺を創建したという。慶長4年(1599)に徳川家康より寺領7石を拝領、多くの末寺を擁する中本寺格の寺院だった。江戸時代末期の横浜開港に際して、慶運寺がフランス領事館として供用されていた。明治期に入り、浦島太郎の伝説が伝えられていた観福寺(浦島寺)を合寺したことから、当寺に浦島太郎の伝説が残されている。旧小机領三十三所子歳観音霊場9番。
8.浄瀧寺
 日蓮宗寺院の浄瀧寺は、妙湖山と号す。浄瀧寺は、文応年間(1260-1261)に日蓮聖人が安房国から鎌倉へ旅行の時、妙湖尼が当初に営んでいた庵に立ち寄り、妙湖尼が日蓮聖人に感服して寺院としたという言い伝えがある。旧跡寺院として知られ、江戸時代には池上本門寺の貫首が鎌倉へ往来する際必ず当所に立ち寄ったといわれている。江戸末期の横浜開港時にはイギリス領事館に充てられた。神奈川区幸ヶ谷17-5
9.洲崎神社
 洲崎大神は、横浜市神奈川区青木町にある神社。洲崎大神は源頼朝が安房国(現、千葉県)一宮の安房神社の霊を移して建久2年(1191)に創建したと伝えられている。明治16年郷社に列格、明治40年神饌幣帛料供進社に指定されたといわれる。神奈川区青木町5-29
10.甚行寺
 真宗高田派寺院の甚行寺は、真色山と号す。甚行寺は、意円上人が本山の専修寺14世堯秀を勧請して明暦2年(1656)に創建したといわれている。江戸時代の開港当時、本堂がフランス公使館に充てられた。
神奈川区青木町3-10
11.本覚寺
 曹洞宗寺院の本覺寺は、青木山延命院と号す。本覺寺は、千光国師栄西禅師が嘉禄2年(1226年)に創建したと伝えられる古寺。雲松院第三世陽廣元吉が当寺住職となっていた天文元年(1532)曹洞宗に宗旨を改めたといわれている。江戸末期の横浜開港時にはアメリカ領事館となっていた。旧小机領三十三所子歳観音霊場7番。神奈川区高島台1-2
12.金刀比羅宮
 大綱金刀比羅神社は、横浜市神奈川区台町にある神社。大綱金刀比羅神社は、江戸幕府の関東郡代伊奈半十郎忠冶が現境内後方の山上に寛永19年(1642)創建したといわれている(境内掲示では、文治年間1188年創建とある)。その後現在地(山下)へ遷座、勝軍飯綱権現と称していた。山の中腹にあった金毘羅社を合祀し大綱金刀比羅神社と改称した。明治15年村社に列格、明治40年神饌幣帛料供進社に指定されたといわれている。神奈川区台町7-34

 

 



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