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緑道になれなかった脇道 (スライドショーはこちら



 東横線反町駅の前には国道1号線が通っている。国道に並行して脇道がある。松本町から三ッ沢下町に通ずる道で、丘陵の裾にあり、元は滝の川が流れていた。そこを改修して道路にしたものだ。
 普通ならせせらぎ緑道になる筈が、多分住民の要望であろう一方通行の道路になってしまった。すなわち緑道になり損ねた脇道ということになる。道路は不自然な三段構造で上段(丘陵側)が歩道、中段は植え込み、下段が車道になっている。この植え込みが良くできている。四季折々の花が見られる草木が植えられている。
 問題が一つあり、これらの花を鑑賞するためには、車道側に降りなければならない。花の名札が結構充実しているが、どれも車道を向いて刺し込んである。車道には時々車が通る。車道に立って撮影するのだから、危険この上ない。緑道になり損なった故の欠陥道路と言ってもいいだろう。
 それでは三ツ沢下町までの約500メートルの散策の成果を紹介していこう。数種類の花と2箇所の史跡をスライドショーご覧頂きたい。
 最初のコマはこのコースの案内板で道の入口に立っている。2-3コマ目の花はアガパンサス(ムラサキクニシラン)は南アフリカ原産で、立ち姿が優雅で薄青い花弁は涼しげだ。
 4-6コマ目は「宝玉稲荷大明神」、赤と白のコントロラストが目を引くのぼり旗が階段にそってズラリとたなびく。入口の由緒書きには「江戸末期頃滝の川の洪水によって上流から流れ着いた御神体をお祀りした」とある。6コマ目は階段の中間に位置する岩の間から流れ出る清水が、この神社に風情を添えている。
 7コマ目の白い花弁と黄色の花柱を持つ花は「ニチリンソウ」、キンポウゲ科の多年草である。8コマ目の赤と黄色の鮮やかな花は「ヒメオオギスイセン」といい、葉が扇のようにつき、花は水仙に似ているので、この名前が付いた。アヤメ科の外来種。9コマ目は名札を写したもの。10コマ目は紫陽花に似ているが「ブッドレア」といい、フジウツギ科の低木で細い枝先に房状の花を咲かせるのが特徴。
 11コマ目は余興で現在熱い戦いが続いている参院選の地元候補者のポスター。
 12コマ目は花か実かそれとも葉かよく分からない木だが、葉はマキの一種と思われ、実はトウモロコシのむいたような形をしているので「イヌマキ」と判定した。13コマ目は一目瞭然ツルツルのサルスベリの幹。花の最後は14コマ目。姿からユリ科の「ヒメカンゾウ」。英名「DAY LILY」に示すように一日花。
 15コマ目は「愛染地蔵尊」といい、縁起を読むと「戦後復興の兆しが見え始めた頃(1945年)、滝の川に漂着していた石仏を地元の染物工場で救い上げお祀りした。後に愛染地蔵尊と命名された」とあり、現在でも近郊近在からの参詣者が多く見られ、生花はいつも新しく、線香の煙の絶える日はない。
 散策最後となる16コマ目は「ガーデン橋」といい、かつて川があった名残のモニュメント。丘陵の頂上にはガーデン山団地が広々と連なっている場所でもある。
 
 

 



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