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 改訂版 横浜の花まつり(挿入画像をクリックでムービー閲覧)


 このイベントは横浜市が『Garden Necklacce YOKOHAMA 2017』と銘打つ「第33回全国都市緑化よこはまフェア」の一環として開催されている。期間は3月25日~6月4日の約2か月間。その時々の旬の花を楽しむことができる。今回は会場で配布されたガイドブックからその概要を紹介する(ガイドブックは区役所や会場で配布されている)。
 ガーデンネックレスという命名は、横浜の美しい街並みや自然豊かな里山まなどをネックレスのように、街・人・時を繋ぐという趣旨に基づく。
 先ず各会場と見所を次に示す。会場は里山ガーデン・横浜公園・日本大通り・象の鼻パーク・グランモール公園・運河パーク(新港中央広場)・山下公園・港の見える丘公園そして里山ガーデンがあるが、各会場の内容を紹介する。
satoyama11.里山ガーデン(その1)
 今回の散策記は新しく開園した里山ガーデンから始める。中山駅(JR,市営地下鉄グリ-ンライン)からよこはま動物園(ズーラシア)北門行のバスの終着点にある公園で、市内最大級1ヘクタールの花畑で、第33回全国都市緑化よこはまフェアの一環として公開された(横浜動物の森公園植物公園予定地)。
 開幕10時少し過ぎにゲートインしたが、園内は既にセレモニーで盛り上がっていた。殆どが子ども連れであることから、ここが遊園地を兼ねていることがわかる。
 広大な面積を誇る大きな花畑がメインだが森もあるしキッズの冒険広場もある。ガイドブックには『おすすめ散策コース』というのが紹介されていたので、大まかにはそのコースにしたがって歩くことにした。最初の動画で紹介するのは『お花を楽しむ』コースである。
 先ず正門を入り、セレモニーのテント群を抜けると、盛土した上に色とりどりの花を植えたウェルカムガーデンが目に飛び込んでくる。ここで多くの人が撮影を開始する。花壇の中央にマスコットキャラの『ガーデンベア』花飾りの帽子をかぶって人寄せをしている。切れ間なくその脇に立ってVサインのピースでポーズをとって記念撮影している。きっと子どものアルバムの思い出の1ページを飾ることになることだろう。おかげで人のいない一瞬をとらえて撮ったのが最初の短い動画である。散策コースはウェルカムガーデンを中心にして3つあるが、向かって右側の『空の空中散歩道』を選んで大花壇を見ながら高い木が繁る森の中に向かうことにした。
 この公園は多少の起伏はあるが、非常になだらかで歩きやすい。基本的に階段を使わなくてよい設計になっており、これは幼い子から年寄りまで安全に歩ける配慮がされている。天然芝の上を直接歩けるのも気持ちいいものだ。
 樹木はパンフレットでは「 サクラやレンギョウ、ユキヤナギ、ヤマブキ等の春の花木が会場を華やかに彩ります。ここでは様々な品種のサクラを楽しむことができます」とあったが、今回も又早過ぎたようで、こうした花を観賞することはできなかった。残念ではあるが、4月中旬ごろにまた訪れるという楽しみも残った。

satoyama22.里山ガーデン(その2)
 森の小道を抜けると『谷戸のカキツバタ園』に出る。一面田んぼのようでその中を桟道が通っており、畦道のように田んぼの中を覗き込むことができる。何やら水の中に立札が立っており『 栄紫』とか『 愛知の輝』などと名前が書かれている。それが何列もあり、その先には水の中に花の苗を植えこんだプランタが並んでいる。僅かに葉先が覗いている。家に帰って調べると、どうやら花菖蒲の名前のようだ。見頃は梅雨時だということだ。数百株もの色とりどりの花が咲いたら、まさに「いずれがあやめカキツバタ」の光景が広がることだろう。水辺を過ぎると道路の片側は満開の菜の花畑が続く。道路を花菖蒲園で隔てられた先には桜並木(と思われる)が長く続いている(開花していないので桜と想定した)。園内は季節によって咲く花が交代するので、今は菜の花や花壇で示した花が全盛期である。桜の木の中でも特に目立つ白い花を咲かせる木を身を見つけた。多分比較的早咲きのオオシマザクラかも知れない。道端の低い石垣の上に土に這うように星形の白い花が群生している。花先が紫ががっている、どこでも見かける花だ。花図鑑ではハナニラ(ヒガンバナ科イフェイオン属)と見たが、よくは分からない。こうして花を眺めながら歩いていると時の流れを忘れてしまう。歩みを進めると石戸蒲ザクラ (いしとかばざくら:原木は埼玉県北本市)や根尾谷淡墨ザクラ (ねおだにうすずみざくら:原木は 岐阜県本巣市)などの珍種の桜の木も見つかった。まだ蕾さえ見えなかった。隣のオオシマザクラはかなりの花を咲かせていた。

satoyama33.里山ガーデン(その3)
 ここからは、ガイドブックで『わんぱくきっず』と称するエリアに入る。このエリアの見所は『グランピングサイト』という、聞きなれない言葉が出てきたので、インターネット辞書weblioで調べると「グランピング(Glamping)とは、グラマラス(glamorous)キャンピング(camping)の略で、キャンプ場のサービスを高級ホテル並にした高級キャンピング(Luxury Camping)。 テントはキャンプ場に設置してあり、テントの中にはベッドと洗面所、ヒーターなどがついている。現在欧米を中心に世界中で注目を浴びている新しいキャンプスタイル」とある。
 これは横浜市内では初の試みだと思われるが、ちょっと見ではキャンピングカーやテント、ログハウスが展示されている感じで、体験広場のように見えた。ここが実際に事業化されるかは未知数だ。この広場を離れ舗装された道路に戻ると、道の両側に動物や花の絵を切り抜いて張り付けたプランターがずらっと並んでいる。このプランターは市内の児童・生徒が作成したもので、かなりの数の学校の名札が付いている。プランターの中には花の苗木が植えられており、開花を待っている。どんな花が開くのかはお楽しみと言ったところだ。
 この道路にはパークトレインといって、機関車を模した車を連結した遊覧車がゆっくりと走っている。正面入り口から東入口までの約1キロの間を運航しているようだ(有料)。
 グランピングサイトに隣接するように『フォレストアドベンチャーよこはま』がある。ここでは安全器具を装着して、樹上のコースを冒険するという大人も子どもも一緒になって楽しめる場所だ。
 何やら横文字風の施設が並ぶのも時代の潮流なのかもしれない。
 そうこうしているうちに約1時間は経ったろうか、ぐるりと一周して元の入口に戻った。そこだ初めて満開の桜にお目にかかった。この桜の花も先に紹介したオオシマザクラであろう。その足元に広がる花園を眺めて今回の里山ガーデンのレポートはTheEND。
4.みなとガーデン横浜公園

yokohama-park1 (1)日本庭園『彼我(ひが)庭園』
 横浜スタジアムの日本大通り側の前庭を会場にしている。池のあるところに日本庭園『彼我(ひが)庭園』があり、ピースランタンとユリの展示がメイン。




yokohama-park2(2)案内所の前には自治体出展花壇『日本花通り』がある。ここには町並みや風景などを、花や緑、オブジェを用いて表現している。案内所のすぐ裏手には噴水があるが、ここを使った『ベイスターズガーデン』があり、ここでは植物を使ってベイスターズの選手を立体的に表現したトピアリー(常緑樹や低木を刈り込んで作成される西洋庭園における造形物で、鳥や動物をかたどったり、立体的な幾何学模様を造る)が注目される。


yokohama-park3(3)『16万本のチューリップ・ガーデン』
 ここから市庁舎方面にスタジアムに沿って歩みを進めると、直ぐにチューリップの新品種『ラバーズタウン』のフォトスポットがある。この花はサカタのタネが提供したもので、横浜だけで見られるチューリップで、花びらが白からピンクに変化するのが特徴。市庁舎側の出口近くには『16万本のチューリップ・ガーデン』があり、市民も参加して植えたチューリップが一面に咲き誇る。夜にはライトアップなどの演出も見られる。

5.みなとガーデン日本大通り
ohdohri1 (1)『日本大通りフラワーフェスタ』
 横浜公園を県庁方向に向かう大通りが花壇で埋め尽くされるのが『日本大通りフラワーフェスタ』だ、ここでは3月下旬はチューリップを中心とした「華麗なる春の饗宴」が、5月上旬からはバラを中心とした「華麗なるバラの競演」といって6つのカラーをテーマにした「カラーガーデン」が通りを彩る。


ohdohri2(2)『 日本花通り』
 ほかにも自治体出展花壇『 日本花通り』や大通りに面した「横浜開港資料館」も花と緑の飾り付けがなされ、「横浜と花の歴史」の紹介パネルが設置されている。資料館の裏手に当たる「開港広場」ではサークル状のミラーに映り込む草花が不思議な空間を作り出している。



6.みなとガーデンの鼻パーク
elephant-park1(1)『たねダンゴ花壇』
 赤レンガ倉庫に隣接して象の鼻パークはある。その赤レンガ倉庫の出口に『たねダンゴ花壇』がある。こでは土を丸めたカスミソウ、ネモフィラなど7種類の花の種を練りこんだ「たねダンゴ」を植え付け開花を待っている。




elephant-park2(2)『ワイルドフラワー&トピアリー』
 そのすぐ隣には『ワイルドフラワー&トピアリー』といってペンギンや象の動物のトピアリーを乗せたトロッコが走るイメージのフォトスポット。魅力的なトピアリーは横浜市内の有名なトピアリー生産者の寄贈による。
 そこから海よりの公園内には企業と団体が『もてなしの庭』をテーマにした小庭園を展示している。
 臨時案内所の正面には『ガーデンベアの庭』があり、シンボルキャラクターのガーデンベアをモチーフにした、よこはまフェアのシンボルガーデンが広がっている。

7.みなとガーデングランモール公園

mm21 新高島駅から横浜美術館の前の通りを抜け、クイーンズモールに至る通りを彩り鮮やかな花々で飾り付けしてある。順番に行くと『GREEN CUBE』は企業・団体がコンテナの壁面に様々な技術を用い緑の装飾をし、コンテナ内は緑化に関する屋内展示を行っている。
 『GREE MALL TERRACE』は総延長700mのモール中央部にあり、緑化プランターやハンギングフラワー( 壁やフェンスにかけたりぶら下げたりして使うハンギングバスケットに入った花)を配した花と緑に彩られた空間を演出している。
 グリーンキューブから通り一つ挟んでしばらく歩くと『AGRI CUBE』という農をテーマに装飾されたコンテナの中で市内産農畜産物の販売・PRなどを行い、横浜の魅力ある「農」を発信している。
 MARK IS( ショッピングモール)の前には『人と木々とクリスタル花火』というチームラボによる夜の演出も行われる。これは昼間では見られない光と音によるアート空間を造り出す。人が近づくと光の色を変えて、音を奏で、次々と周りの木々に光と音が伝播していく全長210mの「呼応する木々」が人を釘付けにする。
8.みなとガーデン運河パーク

unga-park
 MM21地区桜木町よりにある汽車道を運河を両側に見ながら歩いていくと、道の両側に広がるのが「運河パーク」である。ここには『アーバンライフガーデン』と名付ける16㎡の庭園が展示されている。その前には『花時計花壇』がある。これは市民団体が市立高校の生徒と共同で制作したもので時計を模した花壇が美しい姿を見せる。
 そこを過ぎて赤レンガ倉庫方向に歩みを進めると、新港中央広場に出る。ここには企業・団体・大学が出展した『ナチュラルガーデン』が最大16㎡の広さの開放的な庭園を見せている。
 ここには世界的に有名なガーデンデザイナーであるジャクリーン・デル・クルート氏のデザイン植栽監修に

9.みなとガーデン山下公園
yamashita1(1)『球根ミックス花壇
 象の鼻パークから山下公園に入ると、最初に目に入るのが『球根ミックス花壇』だ。チューリップ、水仙、ヒヤシンスなど沢山の種類を混ぜるオランダ最新式の球根の植え方による花壇で、青い芝生と絶妙なコントラストを醸し出す。


yamashita2(2)『サクラコンテナ』
 海辺には『サクラコンテナ』と称する「シドモア桜」(ワシントンの桜)を始め12品種、100本の特別展示が行われている。




yamashita3(3)『未来のバラ園』 丁度氷川丸の前の休憩ベンチの周囲は『未来のバラ園』という連続するアーチやオベリスクによる立体的な演出によりリニューアルされ、約190品種、2,600株のバラの競演が見られる。
 氷川丸の脇の突堤には『ガーデンベア立体花壇』があり、シンボルキャラのガーデンベアが立っており、撮影スポットになっている。


yamashita4(4)『天空のパティオ』
 山下公園の外れに『天空のパティオ』が設置されている。ここは公園内一番の眺望スポットである広場がある。そこの大壁面をバラとハンギングバスケットで覆い、スペインをイメージした空間を演出している。




10.みなとガーデン港の見える丘公園
port-view-park1(1)フランス山公園
 山下公園を出て跨道橋(こどうきょう)を渡って、元町の外れにあるフランス山公園に出る。ここでバスで上まで昇ってもいいし、フランス山を散策するのも良い。



port-view-park2(2)『趣味の園芸50thガーデン』
 港の見える丘公園に出ると、見晴台の一段低いテラスに『趣味の園芸50thガーデン』がある。これはNHK放送50周年を迎える「趣味の園芸」との協力で設置されたガーデンで、1年かけて作り上げたという。
 見晴台の中には『ハンギングバスケットの丘』といって100基以上のハンギングバスケットが並ぶ風景と、横浜港を一望できる風景がベストマッチしており、人気のある撮影スポットになっている。

port-view-park3(3)『香りの庭』
 見晴台の階段を降りると目の前に『香りの庭』が広がっている。ここには約100品種の香りのバラや香りの植物を集めて、いろいろな香りが体験できる空間が演出されている。
 そこからイギリス館までの広場は『イングリッシュローズの庭』と名付けられ、清廉な色彩の草花と1,200株のイングリッシュローズの色彩とのハーモニーあふれる庭園となっている。普段でも季節の花々や植物で彩られる公園だが、さらにその魅力が増している。
 この帰りには外国人墓地の隣、洋館のある公園に約100本の桜も見頃を迎えているだろうから一足伸ばすのもいいだろう。
 最後に花の見頃のカレンダーを示す。
サクラは3月下旬から4月中旬まで。チューリップは3月下旬から4月下旬まで。アネモネ、ムスカリなどの球根類は3月下旬から4月中旬まで。バラは5月上旬から6月上旬まで。ワイルドフラワーは象の鼻パークで4月上旬から5月下旬までとなっている。期間中に是非一度訪れたい場所である。

 





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