流行る商店街の第2弾は「横浜では異色と言われる松原商店街」と、このHPで紹介した「保土ヶ谷宿2」に書いてあるように、突然そこだけが賑わっている商店街である。洪福寺近く横浜よりの旧東海道に面した商店街で、松原の由来は先の宿場案内にも記したように、長い松並木があったことにあるという。この旧東海道を保土ヶ谷方面に向かうと相鉄天王町駅に行き当たる。その手前に橘樹神社がある。非常に歴史のある神社なので、この松原商店街はその仲見世だった可能性がある。同様なことは「洪福寺松原商店街」と呼ばれるところから、700年の歴史を持つ臨済宗の洪福寺の仲見世であった可能性もある。仲見世というのは川崎大師商店街のような、寺社によって栄えた商店街のことである。
この商店街のウリは「ハマのアメ横」と自賛しているように、ほぼ200メートル四方(十の字型)に総店舗数98店が軒を連ね、シャッターのおりた店は見当たらない。価格が安いのが目玉で、休日の平均人出2万5000人、平日2万人。商店街には鮮魚、青果、精肉、衣料品、ドラッグストア等々何でも「あり」である。個人商店の集まりで、ここには核店舗と呼ばれる大型店は存在しない。それが異色たる所以(ゆえん)であろう。平日朝10時ごろの取材だったが、続々と人が集まり始め、集客の威勢のいい売り声が響いていた。こうした活気が一日中続くのかと想像すると、わざわざここまで買い物に来る客の気持ちが分かる。元気があるからだろう。元気をもらった人は、帰りに橘樹神社に寄ってお礼するといい。またきっといいことがあるはずだ。