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年またぎ  ムービーはこちら


 大晦日の真夜中に除夜の鐘と新年を告げる港に停泊した船から発する汽笛の音を収録しようということで、近くの孝道山を訪れた。
 さすがに寒の入り間近とあって、厚着していても寒い。カメラを持つ手は素手なのでカジカミそうだった。そんな中、鐘楼には鐘を撞こうという老若男女が列をなして待っていた。家にいれば暖かい部屋の中で紅白歌合戦でも観ていればいいのに、暮れの風物詩に興味を抱く人は多いようだ。午後11時45分きっかりに108煩悩を払う第一打が「ゴーン」と響き渡った。それが合図のように近くの妙蓮寺や鶴見の総持寺などの鐘の音も遠くから響いてくる。
 第三打目までを撮り、そこを離れ、少し高台の三重塔の前に行、新年を告げる汽笛の音を収録するために12時を待つ。狙いはベイブリッジ方向、夜景はほぼ暗闇の中音がうまく拾えるか心配だった。私の背後に女子中学生が5、6人カウントダウンを始めた。汽笛の音が流れてきた。後ろの一団も賑やかだ。1年に1回のチャンスなので多少の雑音は我慢して録音に集中した。その結果がこのムービーである。
 僅か30分ほどの取材だったが、身体がガチガチに固まった感じがして、帰り道の足取りは少し覚束なくなっていた。それでも何と言うか達成感のようなものが心を暖めてくれた。年またぎの瞬間はどうやら成功したようだ。

 



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