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 神奈川の工芸品(1)


 前回職人技について取り上げたが、今回も技つながりで、職人技が伝承されている地元神奈川の工芸品20業種を、神奈川の名産100選から3回に分け紹介する(神奈川県ホームページ及び各会社のHPを参考にして作成した。工芸品などの画像は制作者HP を参照されたい)。

1.横浜クラシック家具
1863年英国人ゴールマンが横浜・元町に欧風家具製造会社を設立。伝統と洗練されたデザインを基に、変遷する時代を超える普遍的なデザイン、100年先まで安心して使える品質。職人達は本当に納得できる仕上げを求めて鉋(カンナ)や鑿(ノミ)を自分達の感覚になじむ工具に作り直し、自分のからだの一部にしてしまっている。すべての工程において、指と手で確認し、機械に見分けられない微妙な造り具合をチェック。これは究極の技である。年季の入った職人技を随所に生かした本物の家具。
(株)ダニエル

2.横浜芝山漆器
横浜開港当時からの伝統工芸品。芝山漆器は漆器に白蝶貝、夜光貝などの貝類や象牙、鼈甲などを象嵌したものをはめ込むことにより、細工が立体的に浮かび上がることが特徴。象嵌以外にも蒔絵も用いた絢爛な仕上げである。製作される品物は文箱、小箱、帯留め、ブローチなど多岐にわたる。 本来は塗り師、蒔絵師、象嵌師など分業で行う作業であるが、職人の減少に伴いすべての作業を一人で行うことが通常になっており、一つの作品を仕上げるのに長い時間がかかるようになっている。 明治時代は海外貿易用を中心に盛んに生産が行われ、芝山師と呼ばれる職人も100人程度存在した. 2012年の段階では芝山師は二人を数えるのみとなっている。
神奈川県漆器工芸組合

3.ハマ焼
真葛香山が残した横浜焼の伝統を受け継ぎ陶磁器絵付技術を守っている、手描き絵付製品。
"ハマ焼"は京薩摩生地に花鳥風月を描き金彩をほどこす工芸品が原点だが、その技術を生かして『暮らしの中の彩り』としての陶磁器を発表するようになった。美濃や九谷の上質な生地に季節のおとないを感じられる絵を描いている。
社会福祉法人希望更生会

4.鎌倉彫
鎌倉時代、中国から伝わった彫漆品の影響を受けた仏師が、その意匠を基に新たな木彫彩漆の仏具を作り始めたのが起源。木地に模様を薄肉彫刻した素地に直接黒漆を塗り、その上に朱、青、黄など色漆を塗り重ねて磨き仕上げる。 陰影ある彫りの味わい、深みある漆の色調、そして、日本古来の素材である木の温もり。これらが見事に調和した伝統的工芸品。
伝統鎌倉彫事業協同組合

5.三崎の大漁旗
東北地方で比較的多く作られる無地の大漁旗と違い、縁起物を配し、原色を多く使って染め上げられた華やかさが三崎の大漁旗の特徴。そのデザインはマグロや鯛などの魚、鶴や富士山など縁起物の絵に「祝」「大漁」の文字や船名が記されたものが基本となる。下絵描き、染付け、色止めなど全て手作業で丁寧に作られている。現在、神奈川県内では唯一、三崎の下町にある三冨染物店が大漁旗を一枚一枚手作りしている。
三富染物店



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