駅を出たとたん雨がポツリときた。
バスに乗るとフロントガラスのワイパーが動き出した。
雨は勢いを増し、降車したときは本格的な降りに変わっていた。
傘を打つ雨音がバシバシと強い響きで伝わってくる。
道路に叩きつけるように水しぶきがあがる。
近くで雷鳴がしたと思う間もなくパシーンと直ぐ近くに落雷したようだ。
坂道かかると上の方から小川のように流れてくる。
防水の靴の踵を超える水勢で靴下を濡らす。
左手に傘、右手に杖、小川の坂道を登るのは苦しい。
雷は止まず、いつの間にか人通りが絶え、少し不安だ。
やっと坂道の頂に達し、見下ろすと雨の飛沫が煙って見える。
強い雨と鳴り止まぬ雷鳴の中を一人寂しくトボトボと坂道を下る。
必死の思いで我が家(集合住宅)の階段下に辿り着く。
そこにもう一つ難関が待ち受けている。エントランスまでは高い階段が続いているのだ。
両手が塞がっているので手すりは使えない。杖だけが滑り止めの頼りだ。
気持ちを集中して、上のエントランスに行きつくことができた。
いやー参った参った。この夏はこんなゲリラ豪雨が度々襲ってくるのだろうか。(2017.8.4)