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2018.1.4 新しい年のあいさつ

 明けましておめでとうございます。本日は私も仕事始め。正月休み中新年に向け切り替え作業など、あれこれ準備に追われていた。
 またこうした活動を再開できたことに感謝申し上げる。体調は相変わらずで神経痛が治ったわけではないので、スローテンポで活動範囲も狭い。病気に身体を妥協させるよう工夫して、取材にも出たいと気持ちだけは急いている。
 さて、お正月のあいさつは7日までで、その間に知人に対しては大体冒頭のような挨拶をして、その年の付き合いが始まる。
 『明けましておめでとうございます』という挨拶は日本中どこでも通じると思うが、場所によっては独特の言い回しの「お国訛り」もあるようだ。
 そんなお国訛りの挨拶をネットの中で探しだしてみた。
 『いいそーがちやみしぇーん』は沖縄の方言で「良い正月ですね」という意味だそうだ。解釈を読むと「なるほど」と思える節もあるが、英語の"happy New Year"のほうが覚えやすい。
 関西弁特有の新年の挨拶というのは、特になく、「あけましておめっとさん」ぐらいかな、という書き込みを見た。
 『よかしょうがつでござす (正月目出度う)』は天草方言集で紹介されたものである。
 以上がネットで見かけたお国訛りの新年の挨拶でる。
 方言翻訳サイト「もんじろう」というのがあるので、そこから翻訳したもので、品質保証はできないが、次のようになる。津軽弁『明けましておめでどーごしござでゃ』京都弁『明けましいやおめでとうさん』博多弁『明けましておめでっちうやね』などである。
 こうして見てくるとお国訛りには、そこはかとなく地域独特の温もりが感じられる。
 「ところ変われば品変わる」という諺があるが、方言は言わば日本の文化遺産である。大事に守り続けて欲しい。

2018.1.7 急いては・・・
 『急いては事を仕損じる』という諺がある。似たような諺には、急がば回れ/短気は損気などが上げられる。
 出だしに何故このような諺を並べたかというと、HPの年度切り替え(1月と7月)の作業が、年齢のせいか身体のせいか思うように捗らず、諺で示したような状態に陥っていることがたびたびある。諺をもって自戒とする訳であるが、HPとは大雑把な表現をすると、見出しと本文で構成されている。形式としてフォルダをイメージしていただけるとよい。インデックスが見出しで、フォルダの中の書類が本文に当たる。
 ここからが少しややこしい。インデックスとフォルダの中身を関連付ける必要がある。これをリンクを張る(網目状に、ウェブページとウェブページをつなげる)という。このリンクを張るという作業がモノづくり(書く・描く)の次に大切な工程である。前にも書いたが「切った張った」は日常茶飯事の世界がパソコンでは当たり前。これをコピー&ペースト(略してコピペ)といい、引用などには重宝なテクニックである。
 これを今回の移行作業に何の疑問も挟まずにやってしまった。年度ごとのトップページは例えば2017indexというフォルダをつくり、そこに2017年最後のトップページ(index)を移しておく、HPにおいてはトップページは常にindexを読みに行く仕掛けになっており、同じ名前を付けることはできない。そこで2017indexフォルダをつくり、これを「過去のページ」というアイコンに連動させて昨年のページを閲覧できるようにしたつもりであった。
 これが大変なチョンボでイージーにコピペで作業を終わらせてしまった。普段は必ずその結果を検証してから先に進むのだが、間が悪かったのか見過ごしてしまった。結果はすべてリンク切れを起こしており閲覧できない。上書きしてしまったので簡単には元に戻らない。
 バックアップから作り直してどうにか形は収まったが、このページは1か月前のindexぺーじで、これを見るたびに悔しい思いがする。ちょっとした気のゆるみが大きな時間の無駄を産むことになる。「後悔先に立たず」スタートラインで躓いた苦い経験ではある。

2018.1.10 悔いる事の多し
 前回とのつながりで、今回は悔いる事の多い毎日の生活を振り返ってみる。
 思い通りの「絵に描いた餅」のような生活などはないことは承知の上で、それでも悔いが残ることを繰り返しているのは確かである。今年受け取った年賀状は過去の思い出に自分を引き戻す、毎年恒例となる反省会の味がする。
 楽しみもあったが、根が自虐的なのか、あの時こうしとけば自分の人生少しは変わってたろうと言った、歌の文句にもなりそうな恨み節がゾロゾロ出てくる。もしとか、だったらという仮定の話がしっかり出来ていない結果だが、ほんのちょっとした事でも「先」は見えないものだ。これは自虐的な私ならずも多くの人も同様だと思う。当たらない宝くじを懲りもせず買い、競馬やパチンコに大金をはたくといったことも、先が見えたら手を出さないはずである。もっともことギャンブルに関しては「後悔」したので止めるという話は聞かないが。
 日常的に後悔の念にかられるのは、ごく些細なことが多い。ひとこと言葉が少なかったり、多かったりで局面が大き変わるもので、この類のものを探したら誰でも一つや二つは思い当たることだろう。これらの悔いに関しては学習して「反省」することはできる。
 私が悔いること多しという性格は「感が鈍い」という面に負うところ大と考える。
 前にも取り上げたが、私は大の方向音痴である。地下鉄の駅を出ると一瞬自分の位置関係を見失うのは相変わらずである。この第六感とも言える感覚の欠如が、どうやら「悔い多き」生活の要因になっているようだ。「先見の明がない」と嘆く以前の話として、我が悔い多き人生は、天性のものにも預かってこれから続くのだろうか。

2018.1.14 歌会始
 12日宮中で歌会始の儀が厳かに行われた。今年のお題は「語」古式に則った優雅そのもの、いかにもゆったりとした雰囲気の中で粛々と詩を朗読するような声が流れている。普段気にもしない「侘び寂の世界」とはこういった形で伝えるのかなとふと思ったりした。 
 今年の両陛下のお詠みになった歌を紹介しよう。
天皇陛下 語りつつあしたの苑(その)を歩み行けば林の中にきんらんの咲く
皇后陛下 語るなく重きを負いし君が肩に早春の日差し静かにそそぐ
 夫唱婦随の絶妙な空気が流れている。
 歌会始は古く奈良時代には行われていたと、万葉集に記されているそうである。
 歌人と言えば学問の神様と呼ばれる菅原道真の次の歌はあまりにも有名である。
 東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ(現代訳:春風が吹いたら、香りをその風に託して大宰府まで送り届けてくれ、梅の花よ。主人である私がいないからといって、春を忘れてはならないぞ)
 菅原道真の和歌は「菅家(かんけ)」という名前で、小倉百人一首に選ばれている。学問の神様として祀られるほどの人物だったため、尊敬の意味を込めて菅家や菅公と呼ばれていた。その一首
このたびは 幣(ぬさ)も取りあへず 手向山 紅葉の錦 神のまにまに
 折しも受験シーズンである。太宰府天満宮には多くの受験生が詣でている。
 そこで私も和歌には弱いが、返歌の真似ごとの一首
 春の日にいつか戻ると歌に込め時空を超えて語り継ぐなり  風楽

2018.1.18 売り藥ネーミング
 効きそうで効かない。止められそうで止められない。それが薬である。薬九層倍などと揶揄されながらも結構売れている。私はお腹が弱いので毎食前にラックピーという粉剤(漢方薬風)を飲んでいる。ラックは楽、ピーは腹下りのことを表す名前を付けたものだと推測される。
 ドラッグストアに行くと物凄い数の薬が棚に並んでいる。その中で目を引くのはネーミングである。 例えばお腹が張ってしょうがない時に「ガスピタン」などというネーミングがついていると、数ある中からついそれに手が伸びる。
 それほどに薬の名前をどう付けるか、ということは社運を賭けることにもなる大事な要素を含んでいる。
 そんな薬を商品棚から選び出して紹介することにする(HPデイリーポータルZを参考させていただいた)。念を押すようだが効くか効かぬかは保証の限りではない。名前がヒットしている薬は多分効くのだと思う。でなければそう売れるものではないからだ。
 筋肉のコリや痛みに医者が処方してくれているのは「ラクール」という塗り薬だが、同じ成分でドラッグストアで売れているのは、多分「アンメルツヨコヨコ」だろう。この「ヨコヨコ」がネーミングのキモである。アンメルツと打っただけで、パソコンの辞書は「ヨコヨコ」とセットで変換してくれるほどである。
 同様に夏の暑い盛りに額に貼る「熱さまシート」も自動変換で出てくるヒット商品である。そのほか「のどぬーる」は喉の殺菌ゃ消毒に使う薬。非常に分かりやすいネーミングである。 最後の紹介はトイレの汚れには「ブルーレットおくだけ」で、これもどこの家庭でも使われているヒット商品である。
 いずれも『小林製薬』の商品を紹介したが、この会社の薬はみな内容が見えるようで、語呂もよく覚えやすい。
 当社の商品企画・商品開発について調べると、 デザイン・ネーミングの開発というプロジェクトチームがあり、デザイン・ネーミングの上手さが販売戦略の要になっていることが読み取れる。
 頭に塗るだけで知恵が出てくるヘアローション『チエデール』のような商品が発売されれば、飛びついて買うのだが。

2018.1.22 CMの力(1)
 前回は商品販売にいかにネーミングが重要かについて書いたが、今回は大手製造業者(自動車)の企業イメージ造りの実態を調べてみた。
 販売売上上位3社のイメージ広告を取り上げて観察してみる。

トヨタ自動車 FUN TO DRIVE, AGAIN.
最近、私はクルマと話すようになった。
お店を聞いたり、
道を聞いたりしているうちに
なんだかそれは
なくてはならないホッとする
特別な関係のものになっていって。
そうか、未来の愛車ってこういうことを言ってたのかもな。
 人と車の関係を"愛"という文字を入れることによって未来志向の人間関係のようにとらえているところが面白い。

本田技研工業 The Power of Dreams
風はスピードだ
自分への挑戦だ
マシンとの対話だ
勝利だけじゃない
記録だけじゃない
最高に気持ちいいから
 クルマそのものを居心地よい存在とするために、ドアの開閉音一つにも細かい気遣いをする技術にかける並々ならぬ自信が読み取れる。文面も文字が揃い、韻を踏んでいるのでストンと腑に落ちる。

日産自動車 "やっちゃえ"NISSAN
新しいことやると必ず言われるんだね
無茶だとか不可能だとか
オレは大好きだねこの言葉
その先に未来があるってことだからね
自動運転もうすぐそこに来ている
 矢沢永吉のナレーションで有名になったCMである。"やっちゃえ"という大胆な物言いが、新しさを追求することを明確に打ち出す決意のようなものを感じさせる。言葉に勢いが感じられる。
 三者とも人が車に語りかけ、車がそれに応えるAI(深層学習など)の世界が展開され、そこに安全そして安心への道が開けてくる。そんな未来を確信しているようだ。
 次回も企業と人との触れ合いを感じさせるようなCMを探し出してみることにする。

2018.1.25 CMの力(2)

 今回は大手企業のキャッチコピーを見ながら企業のイメージ戦略を解き明かしてみた。
 任意に選んだ日立、東芝のCMの中にそのカギを探ってみる。
HITAGHI Inspire the nex't
 このキャッチコピーは日立グループのビジョン実現への思いを宣言したスローガン。
「Inspire」の語源は、ラテン語の「In」(中へ)+「Spirare」(息吹)で、「中に吹き込む」、「膨らませる」、「鼓舞する」という意味のほか、「精神、意識を高揚させる」、「元気づける」などの意味を持つ。
「Next」の右上に赤く伸びるラインは「Inspire Flash」という。日立がさらに伸びていくという姿勢、新しい時代に進んでいくという意思の強さを象徴している。
 造語を一間英語のように見せかけて一種のロゴのように見せている。説明を読まないと戦略のイメージが湧いてこないのは残念だが、日立のコマーシャルの最後のナレーションに必ず出てくるので徐々に記憶されていくイメージ戦略と言えよう。
TOSHIBA Leading Innovation
 「私たち、東芝の使命は、お客様に、まだ見ぬ感動や驚きを、次々とお届けしていくこと。
人と地球を大切にし、社会の安心と安全を支え続けていくこと。
そのために私たちは、技術・商品開発、生産、営業活動に次々とイノベーションの波を起こし、新しい価値を創造し続けます」
 東芝ではこれを東芝ブランド・ステートメントと呼んでいる。一種の社是と言ってもいいだろう。歴代の社長ら役員は、財界活動に積極的であることも知られている。石坂泰三(第4代社長)と土光敏夫(第6代社長)が経済団体連合会会長に就任するなど業界のリーディングカンパニーとして輝いていたが、2015年発覚の粉飾決算事件を契機とし衰退著しく、TOSHIBA Leading Innovationという言葉が聴かれなくなってしまったことは残念である。
 CM一つとっても企業の栄枯盛衰を読み取ることができる。

2018.1.29 広告媒体の使い分け(1)
 前回までの数回広告の力について書いてきたが、今回はその広告を視聴させるメディアについて第1回目として、その種類をインターネットを検索して紹介する。
 日常生活の中で私たちの回りにはあらゆる形で宣伝広告が目を引く。その形はテレビ、ラジオにはじまりチラシまで極めて幅広い。その形態をまず最初に見ることにしよう。
 広告の種類は大きく、マス広告、SP(セールス・プロモーション)広告、ネット広告の3つに分類される。
 マスメディアのなかでも主要なテレビCM、新聞広告、雑誌広告、ラジオCMのことを4マス広告と総称する。
 次のSP広告は屋外広告などマスメディア以外の方法による広告のことをいう。
 ネット広告は、インターネット広告の略で、インターネットのウェブサイト(例:Google、Yahoo! JAPANなど)やメールを使用し、企業が製品やサービスのマーケティングのために行う宣伝活動のことである。
 それぞれの広告を具体的に示すと、マス広告は説明の必要がないほどメジャーな広告なので省略させていただく。
 SP広告を例示すると、屋外に掲出される広告物で種類としては広告塔、ネオンサイン、広告看板、電柱広告、ポスター、空中への投光広告、アドバルーン、チンドン屋、飛行船や飛行機による広告などがある。屋外広告は戸外の特定の場所にあって,一定期間継続して刺激を与える広告物である。
 インターネット広告の特徴は、ショッピングサイトにおいて主に利用されており、以下に示す4種類が中心となっている。
1.リスティング広告:検索エンジンの検索結果に表示される広告
2.ディスプレイ広告:広告枠にテキストやバナーを掲載する広告
3.ソーシャルメディア広告:SNS(ソーシアル・ネットワーキング・システム)上での広告
4.アフリエイト広告:ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)を使用して掲載する広告
 次回はそれぞれのメディがどういう企業に向いているか、またそのメリット、デメリットについて検証する。