『横浜市埋蔵文化財遺跡分布図』によると、神奈川区内には約70ヵ所に近い原始・古代の遺跡の存在が記されている。埋蔵文化財遺跡台帳その他の関係資料に照らして時代を概括してみると、まだ容器としての土器の使用も知らない「先土器( 旧石器時代」と呼ばれる大古(約1万5,000年以前)から、土器の使用、弓矢の本格的な使用をみる「縄文時代」( 約1万5,000年前(紀元前131世紀頃)-約2,300年前(紀元前4世紀頃))、そして水稲耕作に基礎をおく農業生活に入つたと認められる「弥生時代」(約1,700-800年以前)、さらに大きな高塚古項や横穴古墳を築造し、わが国の国家としての政治社会制度の確立が問題とされる「古墳・歴史時代」(約1,300-400年以前)にいたっている。このことは、郷土神奈川区が、大古以来、人間を含めたあらゆる生物が、穏やかに平和に生活できた環境をもった地域であったことを物語っている。
*1神明社(羽沢町)は、横浜市神奈川区羽沢町にある神明社。神明社の創建年代は不詳ながら、酒井河内守当所を領していた延宝年中(1673-1680)に社地を免除されたという。明治6年村社に列格、大正5年村内の聖天の杉山神社、具行の蔵王権現、羽沢村の熊野神社、綿打の杉山神社の四社を合祀したと伝えられている。
*2かつての平尾城の跡地にある。
*3一定の連続性を有していた地形面が、侵食などの影響により多くの谷が形成され、地形面が細分化される事象。連続した地形面が短時間に形成される断層地形に特に意味を持つ。2019.2.8