2020.12.3 言葉に関する章(18)
今回は「ネーミング」の最終回になる。2020年コロナ禍の中にあって、どんな言葉がノミネートされているかみてきたが、私はソーシャルディスタンスか3密のどちらかと予想した。12且1日に選考委員は去年と同様、姜尚中氏、金田一秀穂氏、辛酸なめ子氏、俵万智氏、室井滋氏、やくみつる氏、そして「現代用語の基礎知識」編集長の大塚陽子氏の6名であり、トップテンと年間大賞は12月1日に発表された。その言葉は、予想した通り「3密」であった。
事前の『ORICON NEWS』による予想は「今年1年間に生まれた『ことば』の中から世相を反映し、話題に上がった新語流行語を選ぶ年末恒例の『ユーキャン新語流行語大賞』。今年は日本だけではなく、世界中が新型コロナウイルス関連の話題に一色になった年。自粛ムードが続く中でも、新しい生活様式を取り入れ、その中での楽しみや流行もあった。 そこでORICON NEWSでは一足早く、2020年流行語大賞予想のアンケート調査を実施。『コロナ禍』、『半沢直樹』、『鬼滅の刃』等々、良い意味でも悪い意味でも今年を象徴する社会現象が巻き起こった2020年。果たして"前哨戦"となる今回、ユーザーが選んだワードは?
幅広い世代に浸透 聞きなれなかった言葉が新しい生活様式を代表するワードに、この半年で一気に広がった言葉【ソーシャルディスタンス】
コロナ禍で感染予防を目的に人と人の間に十分な距離を保つ際に使われていた【ソーシャルディスタンス】が、今回の流行語予想では1位に。20、30、50代で1位、10、40代も2位と全世代に浸透した言葉だったことがうかがえる。
「社会的距離」という、本来は他者との心理的距離をとる意味合いの言葉であるが、コロナ禍で小池百合子東京都知事や、SNS等で使われることで大人だけではなく、小さな子どもの間でも使われるようになった。堅苦しい言い方でもあるが、距離を取って密にならないという新しい意識を持つための言葉として、一番分かりやすく機能したワードだったと言える。
結局「3密」に収まったのは、多分にカタカナ英語を嫌う選者たちの偏向の表れのような気がする。
さて中旬には恒例の清水寺で発表することになっている「今年の漢字」は果たして何になるか。多分これもコロナ疾病の影響が想定される。私は「疫」当たりと予想する。
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