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23吉祥天kitijyohten
仏教の守護神である天部の1つ。もとヒンドゥー教の女神であるラクシュミーが仏教に取り入れられたもの。母は鬼子母神であり、夫を毘沙門天とする[1]。妹に黒闇天がいる。 毘沙門天の脇侍として善膩師童子と共に祀られる事もある。
吉祥とは繁栄・幸運を意味し幸福・美・富を顕す神とされる。また、美女の代名詞として尊敬を集め、金光明経から前科に対する謝罪の念(吉祥悔過・きちじょうけか)や五穀豊穣でも崇拝されている。 |
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24弁財天benten
仏教の守護神である天部の一つ。ヒンドゥー教の女神であるサラスヴァティーが、仏教に取り込まれた呼び名である。神仏習合によって神道にも取り込まれ、様々な日本的変容を遂げた。日本神話に登場する宗像三女神の一柱である市杵嶋姫命(いちきしまひめ)と同一視されることが多い。「七福神」の一員として宝船に乗り、縁起物にもなっている。
他方で弁才天は、音楽神、福徳神、学芸神の性格に加え、戦勝神の性格も持つものがある。
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25鬼子母神kisibojin
仏教を守護する天部の一尊。武将八大夜叉大将(パーンチカ)の妻で、500人(一説には千人または1万人)の子の母であったが、これらの子を育てるだけの栄養をつけるために人間の子を捕えて食べていた。それを見かねた釈迦は、彼女が最も愛していた末子のピンガラを乞食(こつじき)に用いる鉢に隠した。彼女は半狂乱となって世界中を7日間駆け抜け探し回ったが発見するには至らず、助けを求めて釈迦に縋ることとなる。
そこで釈迦は、「多くの子を持ちながら一人を失っただけでお前はそれだけ嘆き悲しんでいる。それなら、ただ一人の子を失う親の苦しみはいかほどであろうか。」と諭し、鬼子母神が教えを請うと、「戒を受け、人々をおびやかすのをやめなさい、そうすればすぐにピンガラに会えるだろう」と言った。彼女が承諾し、三宝に帰依すると、釈迦は隠していた子を戻した。
そして五戒を守り、施食によって飢えを満たすこと等を教えた。かくして彼女は仏法の守護神となり、また、子供と安産の守り神となった。盗難除けの守護ともされる。
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26持国天jikokuten
仏教における天部の仏神。増長天、広目天、多聞天と共に四天王の一尊に数えられる。
東方を護る守護神として造像される場合が多く、仏堂内部では本尊の向かって右手前に安置されるのが原則である。その姿には様々な表現があるが、日本では一般に革製の甲冑を身に着けた唐代の武将風の姿で表される |
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27准胝観音jyundeikannon
准胝観音(じゅんでいかんのん、じゅんていかんのん)は、仏教における信仰対象である菩薩の一尊。インドでは観音は男性名詞のため男尊とされるが、准胝は女性名詞であり、女尊として表現される。「仏いわく、この准胝仏母の真言と印契の密法によって、十悪罪や五逆罪等の一切の重い罪を滅して、よく一切の善法を成就し、さらには戒律を具足し、清廉潔白の身となって、速やかに心の清浄を得る。もし、在家の行人がいて飲酒や肉食を断つことなく、たとえ妻子があったとしても、ただ、この准胝仏母を本尊とすることで、あらゆる仏法・密法を成就することができる」
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28軍荼利明王gundarimyouoh
密教の明王のひとつであり、宝生如来の教令輪身とされる尊格である。様々な障碍を除くとされ、五大明王の一尊としては南方に配される。
軍荼利明王は一面八臂の姿で、手は2本の腕で三鈷印を結び、他の腕には武器や斧を持ち、顔は三ツ目でとぐろを巻く蛇を身に纏った姿で像形されることが多い。
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29孔雀明王kujyaku_myouoh
仏教の信仰対象であり、密教特有の尊格である明王の1つ。衆生を利益する徳を表すとされる。孔雀は害虫やコブラなどの毒蛇を食べることから孔雀明王は「人々の災厄や苦痛を取り除く功徳」があるとされ信仰の対象となった。後年になると孔雀明王は毒を持つ生物を食べる=人間の煩悩の象徴である三毒(貪り・嗔り・痴行)を喰らって仏道に成就せしめる功徳がある仏という解釈が一般的になった。
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30多聞天tamonten
仏教における天部の仏神で、持国天、増長天、広目天と共に四天王の一尊に数えられる武神である。常時、如来の道場を守り、法を聞くことが最も多いことからの名。北方を守る仏法守護の神将。甲冑(かっちゅう)をつけ、両足に悪鬼を踏まえ、手に宝塔と宝珠または鉾(ほこ)を持った姿で表される。日本では福徳の神。 |
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31増長天zouchouten
仏教における天部の仏神。持国天、広目天、多聞天と共に四天王の一尊に数えられる。増長天は、四天王の一体、南方を護る守護神として造像される場合が多い。仏堂では本尊の向かって左手前に安置するのが原則である。その姿には様々な表現があるが、日本では一般に革製の甲冑を身に着けた唐代の武将風の姿で表される。 |
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32広目天komokuten
仏教における天部。持国天、増長天、多聞天と共に四天王の一尊に数えられる。広目天は四天王の一体、西方を護る守護神として造像されることが多い。仏堂内では本尊の向かって左後方に安置するのが原則である。その姿には様々な表現があるが、日本では一般に革製の甲冑を身に着けた唐代の武将風の姿で表される。
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