saji









2013.8.29風物詩:蚊
 風に涼しさを感じる。秋の訪れは間近い。窓を開け放って風を取り入れると、冷房とは違う肌に気持ち良い涼しさを味わうことができる。眠気を誘われ、ついウトウトすると、邪魔者が入る。「蚊」である。折角の極楽気分もすっ飛ぶかゆみで目覚めさせる。たった1匹の蚊のために睡眠は中断される。重い体を奮い立たせて蚊の駆除に取りかかる。直接見つけてひねりつぶすのがベストだが、先ず見つけ出すのが大変だ。最近は蚊の駆除に噴霧式や電子式の余り匂わないのが出回っているので、その助けを借りて退治する。眠りを取り戻すには1匹の蚊さえ残してはならない。
 この蚊という生き物、血を吸うのはメスだけで産卵のために吸血するのだそうだ。敵も種の保存のために必死という訳だ。だが、同情は無用。たいがいは刺されてからだが、必ず撃退しないと収まらない。相手はとうの昔に飛び去っているかも知れないが。
 夏の風物詩として最初にページを飾ったのが「蚊」とは、何かほかに話題はないのかとお叱りの声が聞こえるようだが、こんな調子で日常の細事を新聞のコラムを気取って、なるべく頻繁に話題を提供していく積もりである。


2013.8.31音いろいろ
 のっけから人の言葉を借りるのは、読者には失礼と思うが、行きがかり上使わせてもらうことにした。
 山本健吉氏の「ことばの歳時記」中に、「風知草」という一文がある。その中に「草のそよぎに風を知る」が、この草の由来と記されている。「そよぎ」は「そよそよ」からきている。
 ここからが本論で、葉が風に当たると「そよそよ」という音を立てる。こうした表現は擬音を使ったものだが、ちょっと拾い出しても沢山出てくる。水は「さらさら」「ごうごう、雨は「しとしと」「ぽつり、ぽつり」「ざあざあ」、雪は「こんこん」「しんしん」、風は「ひゅうひゅう」「ばたばた」という風に、数え上げれば切りが無い。
 ここで上げた「擬音」は自然に関わるものだけで、あらゆる事象に使われている。物を書く上で演出効果を出すのには不可欠な存在だ。擬音をいっぱい使って短い文章を書くのは、比較的に簡単である。折を見て紹介して見る積もりだ。
 ちなみに擬音や擬態を専門的に集めた(4300種)「日本オノマトベ辞典」なども発行されている。


2013.9.3後期高齢者
 巷では社会の高齢化が進み、年金・医療・介護にお金がかかるから増税して対処せざるを得ないと声高に論じられている。まあ年寄りにとっては明るい未来は期待できそうにない。
 私も今年75歳、後期高齢者の仲間入りする。この後期という呼び方はどうも頂けない表現だ。確かに人生の黄昏時、終幕間近というのは確かだが、人それぞれ人生の長さに定まった尺度はない。
 従って、その呼称も色々議論を経ての結果とは思う。それにしては余りにぶしつけな表現だ。せめて75超高齢者とか、超高齢者とか呼んでほしいものだ。高貴高齢者とは言わないまでも。
 本日はここまで、明日は「元気なお年寄り」がテーマ。

 

2013.9.5元気なお年寄り
 本日は街中で見かける元気なお年寄り(見かけであるが)の姿をスケッチしてみた。
 早朝散歩していると、先ず出会うのが愛犬に散歩させているお年寄りで、犬の散歩か自分が犬に散歩させてもらっているのよく分からない風にも見えるが。
 大概、犬を通して知り合ったお仲間が、道端でおしゃべりをしている風景に出会う。話の内容は知る由もないが、犬が人間の仲を取り持ったことは間違いない。年寄りはどうしても孤独に陥りがちだ。子供が大きくなり家庭を持つようになると、家を離れる。年寄りばかりの団地や分譲住宅地が増えているのも事実だ。こうした人たちとって、飼い主に忠実な犬は家族以上の存在なのかもしれない。
 話が逸れてしまったようだ。 次はご婦人同士連れだって朝のウォーキングをしている姿もよく見かける。ジョギングではないからのんびりしたもので、世間話に花を咲かせているに違いない 。差別意識でいうわけでは決してないが、女3人集まれば姦しい という字があるくらいだから、話題は無制限 なのだろう。お年を召したご婦人は共通の趣味さえあれば直ぐにお友達になれる。話題に乏しく、付き合い下手な私から見れば、うらやましい限りだ。 つづく

2013.9.6元気なお年寄り
 朝の公園も結構お年寄りが集う場所だ。 多分、町内会の老人会仲間で体操や太極拳らしき動きの運動を見る事ができる。これで、今日も一日元気にガンバロー といった様子が伝わってくる。公園は午前9時ころには ゲートボール場と化す。殆どの公園を見ても、多くの地元老人のサークルがゲームに興じている。私は未体験であるが、結構面白い競技らしい、みんな集中している。アドレナリンが出すぎて諍いが起きることもあるという話だ。 グランドゴルフというのもあるらしいが、学校の校庭が解放されないと使えないから、普及には時間がかかりそうだ。
 次の話題は、昼間の市営バスで殆どの席は老人で占められ、さながら老人専用バスになる。年間使える敬老パスで乗る人が大半だ。ここも結構仲間同士で乗るので、おしゃべりを拝聴できる。買い物に行く人、病院に行く人それぞれ目指す場所は違うので、必ずしも元気なお年寄りとは言い切れないが。終点の横浜駅西口(横浜から山側のルートはほとんどのターミナルになっている) まで行く人はショッピングが目当てだから、元気なのだろう。このことは高齢者の購買意欲は侮れないということでもある。その割にショッピングセンターの休憩場所は極端に少ないのは問題だ。(さらにつづく)


2013.9.7元気なお年寄り
  買い物といえば、スーパーに男性のお年寄りが増えている。日常の買い物は主婦の仕事だとばかり思っていたが、男女分業で家事も夫婦でシェアしているのだろうか。それとも、寂しい男やもめの姿なのだろうか。少なくともそこからは亭主関白などという言葉は浮かんでこない。
 最後は元気なお年寄りの代表4番バッターは、早朝(5時ごろ)の公園清掃をしているボランティア 。中年の人も交じっているが、70歳を超えた高齢者が公園を綺麗にしている姿には頭が下がる思いがする。
 そうと知ってか、知らずか平気で食べかすなどの容器を捨てていく若者が多いのも事実だ。後片付けができない若者が増えているのは見本となる大人の教育なのか。
 せっかく綺麗にした公園は大事に使ってもらいたいものだ。
 もし、お年寄りが元気に動ける社会システムを作ってくれるのなら、消費税増税に文句を言う人もずっと少なくなると思うのだが。老人パワーを少しでも多く活用してほしい。老人を弱者として決めつけ、それを助けるのが政治だという上から目線は鼻持ちならない。