どこの家にも孫の手のような健康器具が、2つや3つは転がっている筈だ。我が家にも大小取り混ぜてかなりの数のその手の器具がある。身体のあちこちが痛い時、対症療法的にこうした道具は使われる。小さい道具から、電気仕掛けのマッサージ器まで、その時々で使い分けている。
そこで、今回はそれらを木や竹製品のモノはスケッチ画像付きで、プラスチックや電気で動くモノは写真付きで紹介する。
指圧棒というのがある。これは円錐形に削った木製品で、躰のツボを押して使う。実はそのツボの構造は、本を見れば分かるが覚えられない。100近いツボが存在すると言われるから、覚えられるはずがない。その都度本を参照して、痛い場所を確定している。
孫の手は、旅行先の物産店で買ったモノ。竹細工で背中が痒い時に重宝だ。先っぽが孫の手のひらのように可愛らしいので、そう名付けられているのだろう。これは本棚の後ろに落ちた小物類を引きずり出すのにも便利だ。
肩たたき器。これも民芸品らしい。取っ手の先に球状の頭が付いていて、それで凝った箇所を叩くとういう仕掛けだ。軸の部分にはローラーまでついていて、モモなどの上で転がし刺激すると気持ち良い。
踏み竹は、どこにでもある定番の道具で、太い孟宗竹を65センチ位に切り、半分に割き、中心部に2列各5個ほど小さい穴が穿ってある。土踏まずでその穴の部分に足を載せ立って、足踏みすることで足裏のツボを刺激するというものだ。
足踏みローラーは、座ったままで足をローラーの上に乗せ、蹴り出すように回してやる。回転するローラーには丸い突起物が魚の鱗のように付いており、適度に足裏を刺激して気持ち良い。
続いて金田式健康棒というのがある。これはかの有名な球史に残る金田正一氏が考案し、発売したもので、40年ほど前に購入した。見た目は木刀を真っ直ぐにし、丸く削り、両端をこけしの頭のように丸くしたもので、ストレッチをする時、色々と使い道がある。屈伸運動や腰の回転など梃(テコ)のようにして使う。樫でできているので丈夫で長持ちの見本みたいな健康具だ。すっかり手に馴染みあめ色の艶が出ているのもいいものだ。
今までに説明してきた健康具は、自然素材のぬくもりのあるモノである。これから説明するのは加工素材で電気でモーターを動かすものもある。
先ず金属ローラーだが、片手に乗るくらい小さい。強化プラスチックの枠組みに金属製のトゲトゲが表面を覆うローラーが付いている。このローラーを動かして、直接ツボを刺激してやる。片手で操作できるし、軽いので身近な場所に置き使っている。
次はおなじみの中山式快癒器で、プラスチックの台座に金属のボールを埋め込んで、バネを利用してツボを刺激すという仕掛けだ。2つ玉と4つ玉の2種類ある。
孫の手に似ているが背中を掻くのではなく、ツボを押す背中ツボ押し器(勝手に呼称)というのもある。硬質のプラスチックをU字型に曲げ、手元にグリップ、先端に爪が付いている。ツボを探して、自分で力加減して圧迫する。
肩たたき器には電動式もある。角度や振動を変えることができる。残念なのは少し重くて、長く使っていると肩が凝ってしまうことだ。今では殆ど使われていない。
低周波のパルス波を発生させて治療するオムロン低周波治療器というものもある。これはコントロールパネルとパッド(交換式)とセットで電池で動く。パッドを治療したい箇所に左右または上下に2箇所貼る。パネルで指定された部位を選びモミ方や強度を選ぶことができる。強度が10を超えると、貼った場所がピクンピクンと動き、感電したような感覚を覚える。余り気持ちいいものではない。パッドは水を塗ってやれば繰り返し使えるが、もう古いので交換パッドがあるかどうかは分からない。
最近2つほど通販で購入したグッズがある。その一つは腰痛防止クッションと呼ぶもので、運転者の腰痛防止を目的に販売されたものだ。低反発のクッション素材を使っており、結構効果があるようだ。中にバイブレータが付いているが、シガーソケット用のプラグしかない。家で使うためにAC変換器を購入してしまった。サービスが半端な製品だ。
最後に紹介するのが首もみマッサージャーという製品。これは中々の優れもので、首だけでなくほとんどの部位で使える。中にモミ玉が入っており、コリコリと回転し凝りを解消する仕組みだ。他にもバイブレータや温熱ヒーター、15分タイマーも付いている。結構強力で、ライフジャケットの首の部分のような形状で、軽くて使いやすい。
私はコリ性なので、このように凝りをほぐす道具は色々使っているのだが、一時しのぎの道具と割り切っている。
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