冬至

 12月22日は24節気の内の冬至である。夜が最も長い日である。この日以降は徐々にお日様が出ている時間が長くなり、翌年の立春2月5日には夜昼がちょうど半分ずつになる。これが東洋の暦である。
 西洋の暦に比べ約45日早く始まるのだそうだ。従って、冬至から寒さは一段と増して行き、春分に最高潮を達するという。2月に雪が多いのは、そういった暦の違いもある。
 さて、冬至の日は伝統的慣わしに従い、柚湯に浸り、カボチャを食べる。
 そこで一句。
 冬至には 柚湯に入り カボチャ食い 風楽
まるで小学生が詠んだ俳句である。季語を並べただけの句である。
 お口直しに、歳時記から一句拝借。
 冬至南瓜 しくりと割れば 妻が国 松本旭
 このくらいに詠めれば、褒めてもらえるだろうに。
 柚にしろ,南瓜にしろ、寒い季節に体を温めたり、風邪をひきにくくする薬効がある。風情がある上に、季節感を身をもって知るいい風習だと思う。節目節目に行われる行事には、それぞれ意味があり、情緒もある。
 こうした良き伝統や風習は、末永く伝え続けて欲しい。