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フランス山から港の見える公園へ入る 写真はこちら

 元町はおしゃれな街だ。元々外国人相手の店が多いから、欧風の店が軒を連ねている。(写真11)リッチな客が多いのだろう、裏道には高級外車が並んでいる。(写真12)
 商店街の山下公園よりの外れに、フランス山がある。(写真13)この場所には、かつてフランス領事館が建っていた。(写真14)フランス山は歴史的には、居留地防衛のために、フランスの領地であった、1972年に「港の見える丘公園」の一部として買収し、整備されたという経緯がある。
 さて、公園の奥の木製の階段(写真15)を登ると、巨木に囲まれた踊り場風の休憩場所がしつらえてある。(写真16)ここで一息ついて、更に今度は急な石段を登る。(写真17)目の前が開け、ちょっとした広場があり、フランス山の歴史が記された標示板がある。(写真18)ここにはフランス山のモニュメントである赤い風車が青空に向かって羽を広げている。(写真19)風車の足元には鉄柵で囲われた古井戸がる。この井戸の水を風車で汲み上げたと記されている。その直ぐ側には関東大震災で倒壊した領事館官舎の側壁の一部が現存している。(写真20)
 フランス山を抜け出ると、山の頂上にある「港の見える丘公園」本体に出る。(写真21)
 その名の示すように横浜港が一望できる公園だ。(写真22)見やすい案内表示板(写真23)に従ってよく整備された遊歩道を進み、大佛次郎記念館を訪れる。(写真24)この記念館には明治から昭和にかけて活躍した作家の直筆の原稿などが展示されている。展示室の正面に夏目漱石の「書斎」が、在りし日そのままの状態で再現されている。展示室は撮影禁止なので、直接来館していただかないと想像がつかないと思うが、和室に文机、座蒲団に座り時々火鉢に手をかざしながら執筆に勤しむ作家の姿が目に浮かぶようだ。時代は明治、生活様式の違いがはっきりと分かる。当館では別室で特別展「注文の多い展覧会」が開かれていた。(写真25)「雨ニモ負ケズ」の作家宮沢賢治と挿絵画家司修の作品がが中心で、賢治のの童話には多くの絵本作家が挿絵を描いているが、中でも有名なのが「司修(つかさおさむ)」の作品で、抽象画風の動物画はユニークで賢治の作品を見事に印象付けている。
 記念館を後にして、近代文学館(図書館)を経て公園に戻ると、ローズガーデン入口に行き当たる。いつもは四季の花々が美しく人を魅せるはずなのだが、この時期は端境期か目を引く花は見られなかった。石段を登ると円形の石柱づくりの眺望台に入る。(写真26)時期が時期ならさぞかし見事な景色を鑑賞出来たろうと少し残念。庭の緩やかなスロープを登り切ると、そこにイギリス館が建っている。白亜の2階建ての西洋館で1999年に市が改装し、レストランとして開館したということだ。(写真27)ここまでで公園を一周したことになる。公園の出口(入口?)には横浜市水道記念と銘打った堂々たる噴水があって、(写真28)訪れた人を見送り(迎える)という仕掛けだ。公園の面積は狭いがテンコ盛りで、また来たくなる公園である。

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