本日は天気の回復が遅く、散歩に出るのが午後5時近くになってしまった。外はまだ夕暮れの空に紅く雲が望まれる。
路地を歩いていると、人の家の軒先で「パシッ」という音がして、照明が灯る。自動的に人の動きを感知してスイッチが入る仕掛けで、今は珍しくはない。しばらく歩くと、また、「パシッ」もう気にならない。一晩中続けたら電気代も馬鹿にならないだろう。多分時間を定めて点灯するように設定してあるのかも知れない。
そうこうしている内に、耳元で「ゴーン」腹に響くお寺の鐘の音。続いて少し軽めの「クワァーン」、「クワァーン」と4つ続く、5時である。この寺では朝7時と夕べの5時に鐘を突くのが慣わしになっている。それを合図にしたように、街は急速に夕闇が迫ってくる。
「秋の日はつるべ落とし」と言うが、見る見る暗闇に覆われる様を見ることが出来る。歌の歌詞ではないが「街の灯りがとてもきれいねヨコハマ、ブルーライト・ヨコハマ」さながらに街の様相が一変し、息づいて来る。店の看板に灯が入り、鮮やかに目に飛び込んでくる。暑くもなく、寒くもないまったりした街の空気を身に感じながら、散歩は折り返しに掛かる。